3.6.12

テニスが面白い!

今、全仏オープンテニスの1週目が終わったところで、面白い試合が多くて毎晩楽しんでいる・・・、昼から生中継もしているが、昼間っからTVにかじりつくのもなんだか(Katrienに)悪いので録画をしている。

Katrienが仕事で忙しいので、僕も助手として忙しい。

そんな中ではあるが、katrien は一昨日テニス大会の1回戦(準々決勝)で勝利して、昨日は準決勝で第1シードのリンダさんとの対戦だったので、コーチとして同行した。

2012-06-02 18.51.35

Beerschot THC というテニスクラブで、THCとはテニス・ホッケー・クラブである ・・・ そのホッケーの人工芝コートが2面ある。

 ・・・ Beerschot(ベールスコート)とは聞き覚えのある名前だが、去年ベルギーサッカーの試合で川島選手のいるLierse とBeerschotの試合で「Kawashima,Fukushima」と、汚いヤジで問題になったチームと同じ名前である。

(あ、今日、日本代表はオマーンに勝ったね、川島の顔はあまり映らなかった ・・・ 映らないのは日本にとっていい事だが、川島の活躍も見たかったなぁ)

そんな事はさておいて、準決勝で当たるKatrienの相手、リンダさんは同じクラブの人で強い人、実力クラスは Katrien より2つ上、30代以上クラスの大会で昨年は何度も優勝し、Katrienも1度対戦して2-6,2-6と、相手の思うようにやられて、「あの人にはどうしても勝てないわ」と、最初から弱気のKatrienであった。

僕は、「いや、可能性はゼロではないよ、今後も何度も対戦する相手だから、きょうはダメ元のつもりで試すことを試してみようじゃないか」 と、開き直り作戦を授けた。

リンダさんは50代、昔スタイルで、フォアは強いがバックハンドはすべてスライスで返す ・・・ 作戦は「 Katrienは、すべて彼女のバックハンドをねらえ! これでもか、ってくらいバックだ! そして、必ず甘いボールが来るはずだから、フォアに回りこんで、ショートクロスで決めろ!」

「難しいボールは、ただ返すだけけでいいが、コントロールできるボールはすべてバックだ、80%はバック狙いだよ!」

僕もしつこいくらいバック狙い作戦を叩き込んだ。

ウォーミングアップの時はKatrienのストロークは、フォア、バックとも好調、「よしこの調子なら作戦は成功するぞ!」 と僕も楽しみになってきた ・・・ 

試合が始まった ・・・ とたんに緊張からかショットが定まらなくなり、あっという間に0-3と離され、Katrienの頭には「0-6 , 0-6で負けるのかも」 と、弱気の虫がよぎったという、・・・ そのあとチェンジコートで、僕の近くに来た時に「Katrien、きょうは調子がいいんだから作戦通りにやって! 思いっきり打つんだよ、次のためだよ!」 と、ハッパをかける。

負けを覚悟したKatrienが、まさに開き直って、思いっきり打つようになったらショットが安定してきた ・・・ オーバーしそうなボールでもスピンが掛かり、ライン際に落ちた ・・・ いよいよ作戦実行!

バック、バック、バック、もう一度バック ・・・ 甘く来た短いボールをフォアでショートクロスに決めた!

作戦を絵に描いたように実行できた!

1度、2度、3度 ・・・ 面白いように決まってきた!

これはいい練習をさせてもらっているようなものだ ・・・ 

不思議なものでサーブも安定してきて、元々上手なリンダさんとストローク合戦でも負けない粘りを見せた ・・・ 面白い試合になってきた、いつの間に3-4、4-5と接戦になっていた ・・・ が、やはりリンダさんは強く、1セット目は4-6で振り切られた。

第2セット、リンダさんが意地を見せ2ゲーム先行されるが、狙いすぎでミスが多くなったKatrienが 「やり過ぎじゃないかのね」と言うので 「いや、大丈夫!作戦通り続けて、きょうは調子がいいよ、自信を持って!」 と、またハッパをかける。

こういう状況では技術的なことを言っても始まらない(迷わすだけだから)、迷いを吹っ切って、思い切り打つことに集中せるアドバイスだ。

すると、Katrien が復活した!

あれよあれよと、4-3,5-4とリードに転じたのだ ・・・スゴイな、と僕もびっくり!

クラブでも強気で知られるリンダさんがタジタジ状態 ・・・

しかし、さすがに歴戦の強者だ、5-5に追いつかれ、5-6とされ、Katrienサービスゲームで40-15のリードまで奪ったが、そこを逆転されて第2セットは5-7で奪われ、試合終了!

試合には負けたものの、Katrienには勝ちに等しい清々しさがあった!(僕にも)

「絶対勝てない」と思っていた相手に、これだけの試合ができて大満足、自信になった。

そのリンダさん、きょうは決勝戦で若い30代のバーバラに勝って優勝した! サスガ!

昨日のクラブのカフェで、全仏テニスの試合をTV で観ていたら、元ランキング1位のウォズニアッキがカネピに負けた ・・・ 今日の昼休みに観た、現在1位のアザレンカがチブルコワに負けた ・・・元全仏覇者のクズネツォワも負けた ・・・ウイリアムス姉妹は早々と家に帰った ・・・ 今年はビッグネームが次々に姿を消している ・・・見ている分には面白い展開だ。

男子は今日、フェデラーと対戦して1セット目を取って、2セット目も大接戦を演じた若者ゴファン(109位)はベルギー人だった!

なんと、予選で負けていたが本選出場者の辞退があり、繰り上げ出場となったラッキールーザーで4回戦まで勝ち上がった新星だった ・・・ あの、リンダさんは以前からこの新星のファンだという ・・・ ベルギー人には知られていたのね。

この「超・新星」のために、試合終了後、全仏の大会としては珍しく、敗者と勝者同時にコート上でインタビューがあった ・・・ ゴファンは「子供の時からフェデラーの大ファンで、部屋の中にはフェデラーの写真をたくさん貼ってあり、フェデラーの試合は全てビデオで見ていた・・・」という少年が21歳になり、大舞台で「本物のフェデラー」と対戦し大善戦した ・・・ ベルギーの今朝の新聞でも大きく取り上げられていたので、この試合を観た人は多かっただろう David Goffin(ゴファン)彼はもうベルギーの超有名人だ。

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2 件のコメント:

お蝶夫人 さんのコメント...

あらーー奥様残念でしたね。次は絶対に勝てますよ!バックハンドを狙う作戦大成功ですわね、ずっと狙われたらコントロールが狂ってきますよね(夫がそうです)。また賞金狙って頑張って下さいね。

ベルギー期待の星は凄かったです。身体が細くてお尻が無い!しかし素早い!その後のツォンガとワウリンカの試合がスローに見えました。

まさゆき さんのコメント...

リンダさんとバーバラは、ベルギーに来てから知り合った友人でもあるが、テニスでは常にクラスが上で、強気でガッツを前面に出すタイプなのでKatrienは苦手にしているのです ・・・ 「あの2人には絶対勝てない」 と、言うKatrienに、僕はいつも「いや、近いうちに絶対勝てるよ、自信を持て」 と、言っているのです。
「あの2人」は僕がKatrienと練習をすること、アドバイスをすることが気になっているようです(言葉もわからないのでね)
面白い関係でしょう・・・

錦織くんもTVに映ると楽しみですが、今後はこの新星ゴファンにも注目ですね!