10月31日(水)、毎月最終水曜日は、美術館博物館が無料になるというサービスをしているアントワープ市 ・・・ 市民だけじゃなく観光客にも無料開放しているというのがすごい! って思うんだよね。
水曜日だが Katrien 仕事休み(1週間の秋休み)で、天気もよく、お出かけ日和となったので「ちょうど良かった、アントワープで美術館巡りをしてこよう!」 と、いう事になったのだ ・・・ 本当は「格安国鉄チケットを利用して、ベルギー南部の丘陵地帯で1泊2日の紅葉狩り」の計画をしていたのだが、天気の悪い日が続いたので中止していたのだ。
アントワープなら我が家から30分で行けるから(駅までの徒歩込み)その日の天気を見て、即決実行できる。
中央駅からの道順で行くと、まずは Rubenshuis ルーベンスの家(通常8€のところ)・・・ あ、無料だからといって、係員を無視して素通りはできませぬ!
ちゃんとチケット売り場まで行って「今日は無料ですか?」とか英語などで聞いてパンフと無料のレシートをを貰わないと、門番の人は通してくれないよ・・・今日はKatrienが一緒なので楽勝だった。
7月に行った時はアスカちゃんのお母さん(ベルギー人)が一緒だったので良かった。
「ルーベンスの家」は、ルーベンスが壮年期から死ぬまでを過ごし、工房としても使われていたというから、本物である ・・・ ただし、屋内は撮影禁止で、写真には撮れなかったが、色鮮やかな大型の絵画作品多数を見られる ・・・ ただ、気になるのは色鮮やかできれい過ぎて「これが本当に400年も前に描かれた絵なのかなぁ」 と、素朴な疑問を持つのである ・・・ 何度も修復されているとは思うが・・・
中庭と庭の間にある柱廊はルーベンスの設計であるという。
この後、割と近くにあるマイヤー・ヴァン・デン・ベルグ美術館(Museum Mayer van den Bergh)にも入った(8€のところ)が、3・4階が映画の撮影があるとかで、入場できず残念 ・・・ ブリューゲルの絵を見たかったのに!
お昼はとっくに過ぎて、歩き疲れたのでカフェで休憩とお食事 ・・・ その前にビールで乾杯!
ベジタブル・パスタと、カルボナーラ・パスタ(僕)を注文する。
近くにある、地下トンネルでスヘルデ川を渡る入口の木製エスカレーターを見学してくる ・・・ これ、何度か行って見ているけど、なかなか楽しいです(子供か!)・・・ ゴロンゴロン、ゴロンと大きな音を立てて、足元に振動も伝わり、歴史を感じる ・・・ それに1本が非常に長い!
面白いので、降りて、上がってきただけ・・・
エスカレーターから出て、近くにある、プランタン・モレトゥス印刷博物館(Museum Plantin-Moretus)に入ってみる(通常8€)・・・ こちらは世界遺産にも登録されていることもあり、素晴らしい展示がたくさんある・・・ルーベンスが活躍した時代でもあり、プランタンと親交の深かったルーベンスの絵画作品も数点展示されている。
大型のタペストリーが掛けられている間。
庭園
展示物ではないが世界地図があった・・・こんな世界地図を見ると、ヨーロッパが世界の中心で、日本は遠い極東の島国だ、確かに! ・・・ 日本の学校で見た世界地図は日本が中心で、アメリカとヨーロッパが地の果てのような気がしていたが ・・・ ちょっとこれ(この地図)、日本の子供たちにも見せてあげたい気がするのだが・・・
1605年、ここからヨーロッパ初の活版印刷の新聞が発行されたという。
こんな風に作業をしていたようです。
いろいろな道具がある。
音楽の譜面 ・・・ 譜面が印刷によって複製できるようになってから、音楽が飛躍的発展を遂げたということが、あとで訪ねた博物館で知らされた。
職人達の道具。
書籍ライブラリー ・・・ 考えてみれば1600年代初めのことである ・・・ 電気もない時代に印刷技術がここで大きく発達していったのだ ・・・ 知恵と精巧な道具、当時出版された書籍の展示物を見ていると「信じられない!」と何度思ったことか。
印刷博物館を出て、アントワープ聖母大聖堂と、市庁舎前のフロートマルクトを横切り、次なる目的地へ向かう!
大聖堂はいつもどおり、素晴らしい姿を見せてくれた。
このベーコン模様の、巨大なレンガの建物が、肉屋のギルド博物館(Museum Vleeshuis)、今は古楽器、カリヨンの鐘などを中心とした博物館となっている(通常5€)。
入場するなり、大きな拍手で迎えられた僕とKatrien ・・・ 「何なんだこの盛大な拍手は?」 ・・・ 恐る恐る、先へ進むと、どうやら館内でコンサートが開かれ、それが終わったための大拍手だったようだ ・・・ なんというタイミング。
そのあとのアンコールの曲を1曲聴くことができたのはラッキーだった!
チェンバロとヴァイオリン、ハープのバロック室内楽 ・・・ なかなか生の音を聞けないチェンバロなどのバロック音楽、いい音色だった ・・・ 演奏が終わったあとの、そのチェンバロを近くで見ると年代物だった ・・・ おそらくこの博物館で管理、展示しているものではないかと思う。
いろいろなこ楽器が展示されている。
地下には楽器制作工房を再現した部屋がある ・・・ それと教会の鐘(カリヨン)の鋳造工程なども見られる・・・
その中で、管楽器の製造工房は、なんと(僕の住んでいる)リール市(LIER)が盛んであったそうなのだ ・・・ 初耳だ!
自動演奏装置(オルゴール)だが、シリンダーのイボイボが当たって音を出すのは、チェンバロのような弦の仕組みになっている ・・・
左は円盤型のオルゴール
肉屋のギルド(古楽器)博物館、こちらも僕にとっては興味の尽きない博物館だった ・・・ あ、そう、ここに、先ほど行った印刷博物館で製本された譜面がいくつも展示されていて、譜面が印刷されるようになって、音楽の発展が急速になったというようなことが説明されていた。
偉大な画家ルーベンスと時代を共にして、親交が深かったという印刷業界の元祖プランタン ・・・ みんな繋がっているではないか!
そんな想像をしながら美術館巡りをしてみるのも楽しいものだ ・・・ 1日に何軒も回れるという機会もなかなかないものだが、毎月最終水曜日は狙い目である。
ただし、全てが無料というわけでもないので、アントワープ市のHP、ベルギー・フランダース政府観光局 などで確認してから実行して欲しい。
肉屋のギルドハウスを出る頃には17時になっていた ・・・ 再び大聖堂が綺麗な風景を見る。
Katrienは「ショッピングストリートで買い物をしたい」というが、僕はちょっと休憩をしたかったので、一緒にいつものカフェQMで、アントワープのビールを飲んで休む。
30分くらい休んで、ショッピングへ向かったが、閉店の18時までには30分弱しかなく、結局気に入るのを見つけられず、何も買わずに帰ることになった ・・・ この時期、11月4日までは秋のバーゲン期間中のようだ。
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