オランダ南端の都市、マーストリヒト(Maastricht)へ行ってきた。
マーストリヒトの東へ約30kmの所にはドイツのアーヘンがあり、南へ約30kmにはベルギーのリエージュがあるという、3カ国の国境地帯。
その位置関係ゆえか1992年に、ECがEUへ発展するという「マーストリヒト条約」がこの町で締結されたのは有名である ・・・ よね?
我が家から車で行くと、ベルギーのリエージュへ行くより、オランダの南端マーストリヒトの方が近いという事である(走行距離98.5km、1時間15分ほど)
「クリスマスの小旅行はマーストリヒトにしよう!」 と、決まったのは2週間ほど前だった ・・・ もう少し足を伸ばせばクリスマス・マーケットの本場と言われるドイツ圏内(アーへン)だったのに、ここで妥協するのが僕らである。
念のため、ドイツ在住の日本人が書いたブログを見ると「マーストリヒトのクリスマス・Mはドイツの真似事で、テーマパークみたいでつまらない・・・」みたいな感想を持たれていたようである。
「それでも行ってみよう!」 と、いうのが僕らである。
オランダ最古の町とも言われるが「正式にはそうでもない」 と、いう曖昧さではあるが古い町であることは確かのようだ ・・・ クリスマス・マーケットはオランダで最も古い教会のひとつである聖セルファース教会の隣にある広場(Vrijthof)で行われていた。
午後3時頃からの散策になったが、曇り空で既に薄暗い!
オランダのたこ焼き発見!
手際よく、焼けた生地をひっくり返すイケメン兄ちゃん!
たこ焼き屋のあんちゃんにしておくのはもったいないぜ!
ところが、この焼き物は「たこ焼き」にあらず!
オランダ名物「Poffertjes=ポッフェルチェス」、小さなパンケーキみたいなものである ・・・ 焼きあがるとバターを添えて粉砂糖をかけて食べる、甘めのお菓子だった。
そば粉と小麦粉を1:1で混ぜて作るレシピはフランスの修道院で発明されたらしい ・・・ この焼き菓子、リールのクリスマス・Mでも作る人がいる!
このマーケットで、どれだけのサンタクロースに会ったことか ・・・ どうしてサンタはいつも本を読んでいるのだろう? 子供たちにいろんな質問をされるから物知りでなくてはならないから? 子供たちのあこがれの人物だから、お手本にならないといけないから?
「おじさん、あんまり睨まないでよ、娘が怖がっているじゃないか!」
電気を使わない乗り物 ・・・
お金を払って麻袋をもらい、30m位歩いて登っていき、波打った滑り台を降りてくるだけだが、大人も子どもも嬉々として楽しそうだった。
テーマパークと言われればそうかもね、楽しければいいのだ!
ベルギーのクリスマス・マーケットに比べると、こっちのほうが華やかだよ ・・・ ベルギーは普通、木の板で作った箱で屋台をやっているが、あまり飾りっけはない ・・・ こちらの方がオモチャっぽく可愛い店が並んでいる。
特設スケートリンクもあり、スピードスケート王国オランダの名に恥じず、皆さん上手であります。
まだ池や運河が凍らないので、大人も「待ちきれない」と、言わんばかりに試し滑りの感じの人もいる。
昼だというのに暗いですなぁー・・・
後ろの塔はテーマパークではなく、左側が聖ヤンス教会、右が聖セルファース教会という歴史的教会である。
グリルの屋台は4箇所くらいあったが、ここだけ炭火焼きで人気があったが、煙いのだ、この周辺!
街を流れるマース川 ・・・ 最近雨量が多かったため濁流になっている。
聖セルファース橋と呼ばれるこの石橋は、13世紀に造られたオランダ最古の橋と言われている ・・・ 旧市街側からこの橋を渡ると、新市街とマーストリヒト駅がある。
今年4月にベルギーを訪ねた甥っ子と一緒に「オランダに侵入の K」したときは電車での旅だった。
新市街には観光の見所はないので、橋を渡ってから引き返す。
こんな、ティーポットになっているサンタもいた。
これも睨みを利かせるタイプだな ・・・
曇り空の暗さから、夜に向かう薄暗さに変わってきて、イルミネーションが輝きを増してきた!
木々の後ろにある高い塔は、聖母教会。
聖母教会(Onze Lieve Vrouwebasiliek)主祭壇。
ベルギーの教会とは雰囲気が違う。
内部に立派な「キリスト生誕小屋」があった ・・・ 24日だったため、まだキリストが誕生していない。
Katrienが 「きれい! このオルガン演奏の音を聴きたい」 と、言っていたパイプオルガン、数時間あとにも来てみたが、聴くことはできなかった。
教会入口正面の礼拝堂に15世紀の聖母子像があり、いつもたくさんのロウソクが立てられているという。
教会から出てくると、すっかり夜の雰囲気になっていた。
せっかくこの綺麗なイルミネーションもあるので、寒いからといって店内で休む人は少ない ・・・ 実は野外のテラス席(テントの下)はヒーターが効いていて、思ったほど寒くはない。
寒いからといって、ビールを飲まないわけでもない!
オランダといえば、やはり「ハイネケンビール」
再びクリスマス・マーケット会場に来てみたら、曇り空の昼間とは打って変わって、華やかなイルミネーションが輝いていた!
こんなに暗くても、まだ午後6時前というこの季節 ・・・ 24日は午後6時でマーケットは終了だとさ!
ホテルへ帰る道すがら「Sashimi」という看板を目にして、突然 「刺身が食べたい!」 と、思ってしまい、レストランの中へ入る ・・・ 入って席についてから、アントワープの「Kaiseki」と、同じシステムであることがわかった ・・・ ひとり22ユーロで(ほぼ)食べ放題!
飲み物は別だけど、6種あるトラピストビールの中で、唯一オランダで生産されている La Trappe というのを注文、Katrienはノンアルコールのカクテルを取って、とりあえず「乾杯!」
高級な握り寿司とは言えないが、にぎりや巻物、焼き鳥、餃子など食べ放題! ・・・ 食べたかった刺身は「別料金」というメニューにはがっかりして食べなかった ・・・ Katrienがチャーハンを注文してしまって、それを食べるのに苦労した(残すと別途料金を払わないといけないうシステム) ・・・ こういうものほど量が多いという店側の作戦なのだ。
一人5皿を4回注文できるというシステムだが、3回目で腹一杯になり「もうこれ以上は無理!」 と、いう所で、二人共4回目は注文できなかった(よほど大食いじゃなければ、食べ放題みたいなものという事です)
ホテルに戻り、シャワーを浴びてパジャマに着替えて、TVで教会のクリスマス・コンサートを聴いていたが、いよいよ聖夜24時前になると、窓の外から地元の教会の鐘の音が大きく鳴り響き、ずっと続いた ・・・ そういえば、先ほど行った聖セルファース教会にはオランダ最大の鐘(重さ7トン)があるとガイドブックにも書かれていた。
Katrienに 「聖夜の教会の様子を見に行きたいな」 と、言うと、せっかく、ヌクヌクとTVでクリスマス・コンサートを楽しんでいるにもかかわらず、また寒い外へ出るという事に付き合ってくれた ・・・ パジャマからまた着替えて外へ出るが、意外と先ほどより寒くはない。
ちょうど、聖セルファース教会が見えるところに来たところで、25日の午前0時になった ・・・ 二人でお互いに 「おめでとう!」 と、言った ・・・ 二人の10回目の結婚記念日なのだ。
ノロケ話はやめておこう・・・
夕方に訪ねた時には閉ざされていた門が開き、奥の方まで見えた。
ベルギーとはちょっと違う様式の教会 ・・・ ベルギーはカトリックの国、オランダはプロテスタントの国 ・・・ 同じキリスト教ではあっても違いがある。
既に椅子のある席は満員で、立っている人も多数いた。
僕らが入ってからしばらくすると、クリスマス・コンサートが始まった!
僕らが立っていたのは、主祭壇から見て後ろの方だったが、コンサートの舞台はその後ろの方だったので、間近でコンサートを聴くことができた。
先程までTVで聴いていた音とはもちろん、ケタ違いの迫力に驚き、感動した ・・・ 素晴らしいオーケストラに、コーラスも入る ・・・ フォルティシモから、ピタッ!と音を止めた時に2-3秒の残響時間がある。
僕はクラシック音楽愛好家というほどでもないが、こういう生で迫力ある演奏を聴くのは好きだね。
Katrienも「来て良かった!」 と、喜んだ。
30分ほど、コンサートを聴いたあと「もうひとつの教会のパイプオルガンの演奏も聴きたい!」 と、いう事になり、この教会をあとにする。
隣にある聖ヤンス教会 ・・・ 70mの塔の上部の色は赤い(写真では茶色に見えるがライトのせい)・・・ その色は昔、牛の血で塗られていたという生臭い歴史があるらしい。
綺麗なパイプオルガンのある聖母教会(裏側)は、既に閉まっていた! 残念。
「まぁ、そうガッカリしないで、チョコでも食べなよ!」
教会の後ろの石段に少年と犬が座っていた(銅像)
外出ついでに、マース川の夜景も見てきた。
寒いので、数枚写真を撮って退散!
夜の街をもう少し歩いてからホテルに戻る ・・・ ホテルは市庁舎のあるマルクト広場に面した1等地で、1階はレストラン、僕らの部屋は2階だった ・・・ 素晴らしい条件のようだったが ・・・ 僕らが部屋に着いた頃は、レストランタイムが終わり「バータイム」になっていて、若者向けのダンス音楽をガンガン鳴らすので、うるさくてしょうがなかった!
時節柄、仕方ないことかもしれないが、ホテル側も宿泊客もいるのだから、少なくとも1時ころからは音量を下げさせてもいいようなものを3時頃まで続いていた(らしい・・・僕は先に寝てしまった)
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