ベルギーLier市から南東方向へ約40kmの位置にあるスヘルペンフーヴェル(Scherpenheuvel)という町に、ベルギーで最大の巡礼者を集める教会堂があるというので行って来た。
以前から行ってみたい場所のひとつだったので、Katrienとハッセルト(Hasselt)へ行く用事の途中で立ち寄ってみたのだ。
Lier市から行くと、アールスコート経由でスヘルペンフーヴェルの町に着くと、少し小高い所に教会堂の屋根のドームが見えてくる。
車から降りて教会堂へ向かう道。
ベルギー随一の聖母マリア巡礼地という事で、土産品店にはマリア像が並ぶ。
日本の有名神社の出店のような土産品店もある。
教会堂の正面、なぜか「教会(Kerk)」とは言わないんですね。
オランダ語でも「De Basiliek van Onze-Lieve-Vrouw van Scherpenheuvel」
なんと訳せばいいのだろうか・・・スヘルペンフーヴェルの聖母聖堂(バジリーク)か?一般の教会より上位に位置づけられるようなのだ。
ベルギー随一の巡礼者を集めるというのは、やはり歴史的に言い伝えがあるわけで、その昔(12世紀ごろか)スヘルペンフーヴェルの丘の上に十字架の形をした樫の木があり、人々はマリア像をこの木に祀り、祈りをささげていた。
ある時、マリア像が木から落ちている所を羊飼いが見つけ、それを持ち帰ろうとしたら体が動かなくなった。
羊飼いを探しに来た親方がマリア像を木に戻してやると、羊飼いは動けるようになった・・・そんな出来事がうわさで広まり人々はさらに信仰を深め、いろいろな尾びれも付いて巡礼者が引きも切らないようになる。
十字の樫の木の傍らに木造の礼拝堂が建てられ、マリア像はその中に安置された。
この地を治めていたオーストリア皇太子アルブレヒト大公とイサベル妃がやってきて、マリアへの感謝を告げ、石の礼拝堂を建てることになり1609年に完成した。
上の写真の像は、樫の木にかけられたマリア像とオーストリア皇太子アルブレヒト大公とイサベル妃と思われる。
教会堂の内部(ドーム屋根の下)主祭壇に高さが30cmほどしかない聖母子像が崇敬されている。
教会堂斜め前から
教会堂の後方には方形の鐘楼の塔がある。
後方から見ると高台の頂上にあることが分かる。
スヘルペンフーヴェル(Scherpenheuvel)という地名自体が、Scherpen=鋭い、heuvel=丘という意味である。
教会堂周辺には土産品店やカフェ、レストランも多く軒を並べている。
巡礼者は敬虔なクリスチャンであろう高齢者の方が多いようだったが、自転車のツアーで訪れる者や徒歩で来る若者たちもいた。
katrienも少女時代、アントワープ近郊のBrasschaatからガールスカウトで徒歩での巡礼をしてクタクタになったのを覚えているという。
この地に最寄りの鉄道駅はジヘム(Zichem)だが、徒歩で50分ほどかかる(3.8km)。
僕とKatrienは、ここから車で40分ほどで行けるハッセルト(Hasselt)へと向かう。
katrienの友人家族と、ハッセルトにあるヨーロッパ最大規模と言われる日本庭園を見に行くためである。
が、それはまた次に書く事にしよう。
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