日曜日は、各地で行われているテニス大会の決勝の日だ。
フランスのパリではローランギャロスの全仏男子シングルス決勝で、ナダル対フェデラーの決勝戦が行われていた。
まさにその時間帯に、僕はダブルス決勝戦をベルギーのクレーコートで戦ったのである。
何もプロテニスと比較する必要もないが、決勝は決勝である!
会場のクラブでは、カフェの前1番から3番コートまでは、ジュニアのシングルス決勝戦が行われ、審判台にはちゃんと審判が座りジャッジをしてカウントを数える(これが本格的にプロと同じようにコールするので、なかなかカッコイイ!)ジュニアの試合は家族応援団がいるので、やはり観客が多いからカフェの前だろう。
大人の初心者レベルのダブルスなんて見る人もいないから、僕らは、はるか向こうの5番コートでした。
コートに入って、対戦相手のペアを見ると、身長130cmくらいの10歳の男の子と、その父親(30代)。「えぇ~、そんな子供もこの大会に出られるんかい?」と、思ったが、このVWツアーでは可能なのだそうだ・・・。
しかし、小さい子供だからって侮っちゃいけない!名前からしてアレキサンダー(ALEXANDER)という偉大な名前だ、その父親は今は5ポイントだが、若い頃に40ポイント持っていたそうで、かなりレベルが高い。
彼らはこれまで、第1シードを6-4,6-1で軽く退け、3戦すべてストレートで勝ち上がっての決勝である ・・・、
対する僕らはパートナーのヨルヘンは15ポイント(僕5ポイント)、2戦ともスーパータイブレークでの逆転勝ちで、苦しい戦いが続いている・・・、一応、第2シードとして決勝にコマを進めた。
僕らがエントリーしているのは、合計20ポイントまでのカテゴリ-(この大会では一番下のカテゴリー)。
僕にとっては、決勝に進出しただけでも大変な快挙なのである!
(※:昨日の準決勝で大接戦の末に僕らに勝った相手は、大会本部役員から「あなた方はミスジャッジが多かったよ」と言われ、潔く「勝利」を僕らに譲ったという事だった)
決勝は始まった!
相手父親はやはり、すごい選手だった!スピンのかかった速いサーブが確実に入る、ストロークも、すきあらばコースを狙ってくる。
子供も、身長が小さいのはしょうがないが、手の届く範囲に来たボールには手を出してミスが少なく、ボレーも上手だった。
それでも僕らは必死にラリーを続け、ポイントを重ねて第1セット5-3とリードした。
しかし、相手も粘り5-5,6-6となり、タイブレークに突入し、7-5で、何とか振り切り、第1セットを先取。
第2セットは、あっさり5-1と大差をつけ「もう大丈夫!」と勝利が見えたが・・・、この後に大どんでん返しが・・・
相手ペアは僕を狙って来た!
「勝利(優勝)が見えた」緊張からか、僕も思うように動けず、ボレーミスが多くなり僕らしくなくなった・・・
あれよあれよと、5-5に追いつかれ、6-5と離すがまた6-6に追いつかれ、またもタイブレーク・・・これはヤバイ「相手は調子が出てきて、このタイブレークを取れば、次のスーパータイブレークでも一気に行くはずだ」
悪い予感は的中するものだ・・・思った通り、このタイブレークでは簡単に1-6と、相手にセットポイントを握られ「大ピンチ!」、相手の家族応援団は大いに盛り上がっている・・・行け行け!なのである。
しかし、勝利の女神は心変りが激しいようだ。
今度は相手のミスが多くなり、僕の調子が戻って来た!
僕らは、地獄の底から這い上がるように1ポイントずつもぎ取って、なんと6ポイント連取して7-6と、ついにマッチポイントを握った・・・・、しかし、まだまだ終わらない・・・、取りつ取られつ、運命の10-9のマッチポイントで、僕がボレーをして、子供が必死に喰らいついて返した甘いボールを、さらに角度のあるボレーで決めて・・・
初 優 勝 !!
僕のパートナー、ヨルヘンは攻撃的に攻めて、僕はつなぎにつなぐテニスをして、いいコンビネーションだった。
右肩上がりの3人
ベルギー人も焼けているが、僕は別格である!
僕とヨルヘン(中央)はダブルス20pで優勝、ヨルヘンはフレドリック(右)とのペアで40pでも優勝していたのである。
ヨルヘンにとっては「初優勝」と「2度目の優勝」を1日で成し遂げた、最高の日となった。
この後レセプションがあり、クラブからシャンペンやサンドイッチが振る舞われた・・・、表彰で受け取った賞品は50€の商品券だった!
katrienも応援に駆け付けてくれて、とても喜んでくれた。
勝利の余韻に浸りながら、ゆっくりと自転車をこいで帰る・・・日没前。
気分は自転車をこぐ ナダルなのである!
「ナダルもおめでとう!同じ日に優勝できるなんて光栄だ」
優勝賞品の50€の商品券、市内にあるカジュアルウェアーのお店らしい。
僕には似合わないカジュアルな服でももらってくるかぁー!
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