29.5.18

古都メッヘレン Mechelen

月曜日(28日)、嫁の仕事の用事があったのでメッヘレン(Mechelen)の町まで家族で行って、ついでの街歩きを楽しんできた。


仕事の用事と言えばここ、アントワープ第一裁判所メッヘレン(Rechtbank van eerste aanleg Antwerpen, afdeling Mechelen)

またの名をオーストリアのマルガレータの宮殿(Paleis Margaretha van Oostenrijk) ・・・ 要するに、昔は宮殿だった建物が今は裁判所として使われているという事です。


3-4年くらい前までは通りに面した門を開いて観光客も受け入れていたが(庭園のみ)テロ事件のあった頃から、通りの門を閉ざして、裏通りから受け付けのある建物を通過しなければ入れなくなったので観光目的では普通には入れなくなってしまった。

僕は嫁の仕事の遣いとして、度々訪ねていたけどね。

 今回は何と、Momoもお供してやってきた!(笑)



大丈夫か、おい!
僕の心配をよそに、嫁とMomoちゃんは宮殿内部へと入って行ったのである。

Momoちゃんエライ! さすが、プリンセス・モモ!

へへへ、行ってきたよ宮殿へ

僕は庭園の写真を撮るために外で待機していた。

では、16世紀ネーデルラント17州(現在のベネルクス3国)の首都メッヘレンの街を歩こうかぁ!

 町の中心、フロートマルクト(Grote Markt)

Momoちゃん、ポーズ!

聖ロンバウツ大聖堂の鐘楼をバックにもう1枚!

マルガレータ妃の像と聖ロンバウツ大聖堂。

メッヘレンは16世紀初期、ネーデルラント17州の首都であり、マルガレータ妃が統治していた(その後、首都はブリュッセルに移された)。

あの有名なベートーヴェンの祖父は、少年時代にこの大聖堂の聖歌隊として音楽を始め、その後、ルーヴェン、リエージュと音楽活動で渡り歩いて、ドイツのケルン、ボンへと昇り詰めていく。

広場の向こうに現在の市庁舎が見える。

案内板には街の言い伝えが表現されている。

 14世紀の市庁舎(今は博物館)

旧魚市場(Vismarkt)

運河に架かる橋は「ベートーヴェン橋」Momoが渡る。

石橋が今も残っている。

ベートーヴェン少年の像がある。
 Momoちゃんがツーショット(笑)

少年はメッヘレン出身の祖父と向かい合っている ・・・ 後ろに花を1輪隠し持ち。
祖父は少年に譜面のようなものを渡そうとしている ・・・ 多分、祖父は孫(少年)にその才能を受け継がせている、という事を語りたいのではないか(僕の想像)

要はメッヘレン市はベートヴェンを市と関連付けたいのだろう(笑)

テーマパークのような可愛らしい市庁舎。 

 夏の間は、町の中は花であふれている。

 街のアイドル「不実な夫(Opsinjoorke)」市庁舎前にある。


Momoちゃん、市庁舎の敷地内(中庭)に入る!

聖ペテロとピーター教会(Sint-Pieter-en-Paulkerk)前の広場の地下は駐車場になっていて、そこに車を停めてあった。

ベルギーはこのところ、5月としては暑い日が続いていて、30度近い気温、陽に当たるとかなり暑い。

しかし、日陰ではまだ涼しく、夜は気温が下がるので、寝る時は冷房なしでも布団を掛けて寝られるから気持ちいい ・・・ この辺りが沖縄の暑さと違う所だね。

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風車のある町Oelegem

日曜日、嫁のテニス大会応援に出かけ、その帰り道にある風車のある町オーレヘム(Oelegem)で寄り道をした。

出かけたついでの寄り道は良くする事である(笑)

小さな町(村と言った方がいいか?)なので、中心付近に車を乗りつけて風車まで歩く。

風車の近くには大抵カフェがあるので、例によって1杯飲みながら、風車を眺めて楽しむ。

風車がある場所は自転車乗りのサイクリングルートに組み込まれている事が多いので、休憩場所としてカフェがある。

レストラン・カフェ、天気がいいと室内部分も仕切りをなくしてオープンにしている。

この町の特徴のひとつが、この玉ねぎ頭の塔を持つ教会。

ひと休みを終えて、風車に近づいてみると「公開日」という事でドアが開いていた(毎月最後の日曜日が公開日)僕らにとっては偶然だが、ラッキーはモノにしないといけない!

犬は禁止なので、僕一人でそろりと入って行く ・・・

1階はカフェスペースになっているが、誰もいないので片側にある小さな梯子を登っていく。

 2階部分に来たがやはり誰もいないので次の梯子をご登る。

3階にはなにやら作業をしているお爺さんがいたので声を掛けた 「私は風車を見るために来ました、大丈夫ですか?」 お爺さんは 「やぁ、いらっしゃい、何処から来ましたか? 英語がいいですか、オランダ語がいいですか?」と挨拶をした。

「お爺さん」と言っているが僕と同年代かも知れない ・・・ 白髪で白いひげを長く伸ばしているので、そう見えるだけかも ・・・

僕は「日本人ですけど、英語はダメです、オランダ語は少しできるのでオランダ語でお願いします」と答えたので、まぁ、それだけでも僕のオランダ語がどの程度か分かったと思うので、身振り手振りを交えて、丁寧に内部を案内してくれた。

でもまずは外へ出て羽根を見てみよう。

悪天候で破損した羽根の部品を交換作業中(羽根に人間が付いている)、風を受ける羽根も強すぎる風にはまいってしまうのだ ・・・ 格子状に見えるのは風を受けるためのセイルというか帆というか、それを外した状態であるためです。

赤い帆を張ると赤い羽根の風車になる。

これが風車の大きな役目である粉挽き臼。

「ここで小麦やトウモロコシなどを挽くんだよ~、昔の最盛期にはこのような臼が、この部屋に3基も設置されていたんだ」

上の箱の中には、このような巨大な石で出来た臼が入っている(120㎝くらいあったか) ・・・ 石には波状のデコボコがあり、それを擦り合わせて穀物を挽く。
「石が摩耗して滑らかになったら石削りハンマーで、また波を作っていくんだよ」と、解説してくれた ・・・ 「じゃ、小麦粉には砂のような石片が混じっていると言う事だよね」 とは言い返さなかった。

ま、少々混じっていても分からないって!(笑)

「風がないと風車が回らないので、今は電気で粉を挽く事もできるよ」

小型の石臼で手で挽く事もできる!

「あ、これはちょっと日本にも似たような臼があるよ、日本では大豆を挽いて豆腐を作るんです」と、爺さんに教えてあげた ・・・ 「そうですか、それは素晴らしい」と。
(豆腐造りに転職した方が儲かるかもしれませんぜ旦那)
とは言わなかった(笑)

さらには子供たちの教育のためにと、コーヒーミルのようなハンドルをグルグル回す小さなミルもあった。

そういえば、ミルとは粉挽き機の事なんだよね、風車は英語でウインドミルと言うし、ソフトボールのピッチャーが腕を振り回して下から投げる投法をウインドミル投法と言う ・・・ あ、蛇足だ! 

風を受けた羽根の回転により強大な動力を得て、その力は余すことなくいろいろな仕事に使われる。

4階建て構造の塔内の各部屋には木製の歯車や軸によって、縦にも横にも自由自在に回転を変え、ブレーキがあったり、動力を切り離したりできる。

その構造を見るのは実に楽しい!

床にある扉、それを開いて ・・・ 

 動力で軸を回すとロープが巻き上げられ、階下の荷車から穀物の袋を吊り上げる事が出来る ・・・ 風力エレベーターか~!

部品調達のための材木が積まれている。

材木を削って歯車の歯を作る。 

部品を買ってくるんじゃなくて、自前で作るってとこが昔ながらだよねぇ。

風車の最上階は羽根が付いている頭の部分。

この軸の外には巨大な羽根が付いていて、相当な力を受けるため頑丈な木が使われている ・・・ その横回転を歯車で縦回転に変換して塔の下部へ伝達する。

 塔の頭は本体とは固定されず、円形のレールの上で回転できるようになっている ・・・ と、いう事は、風向きによって羽根の向きを変えて、常に効率よく風を受ける事が出来るようになっているのだ。

縦回転の軸で動力を下部へ ・・・

案内してくれた爺さん ・・・ ネロのおじいさんのような風貌だった(笑)

 「昔は手彫りだった木靴ですがね、今は機械で削って作るんだよ、この村の風車まつりの時に子供たちに履かせて、外で遊ばせるんだ」 と言っていた。

それは楽しそうな風車まつりだ ・・・ 8月の最後の日曜日かぁ~、僕はいないなぁ ・・・ 残念!

 風車の内部。

普段はなかなか入れないので、たまたま公開日に訪ねてラッキーだった。

塔の上から見た、先ほどのカフェと村の風景。

玉ねぎ頭の塔を持つ教会(Onze-Lieve-Vrouw-Hemelvaartkerk)

さあ、帰ろうか!

※ 追記、公式パンフかから写真をお借りして


帆を張った状態の風車
























風車の断面図
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