ゲントの街歩き~ぶらり
5年に1度のフラワーフェスティバル ・・・ 特に今年は日本とベルギーの友好150周年を記念して、日本パビリオンもあるというので興味を持って行ってきた。
見てきた感想は「期待以上でもなく、未満でもなく」といったところで ・・・ 良しとしていいんじゃないかと思う(期待が高かったかもしれない)。
ゲントの主要駅である、ゲント・セント・ピータース駅(Gent-Sint-Pieters) ・・・ 主要駅という割には市の中心部である「コーレンマルクト」までは、トラムで20分、徒歩で30分以上もかかる。
僕はアントワープ方面から行く場合には、ひとつ手前のゲント・ダンポールト駅(Gent-Dampoort)で降りて中心部へ歩く、それだと15分くらいで行ける。
今回は「フロラリア」がゲントSP駅の近くだったので、その駅からの街歩きスタートだった。
SP駅から徒歩10分くらいでシタデル公園(Citadelpark) ・・・ 金沢市との友好の石灯篭が見える。
シタデルとは要塞の事なので、その昔この場所には星形の頑強な要塞があったらしい ・・・ その名残も少しは存在している。
現在はゲント美術館(S.M.A.K. - Stedelijk Museum voor Actuele Kunst)が鎮座している。
シタデル公園から道路を挟んで、ゲント大学の植物園(
Plantentuin Universiteit Gent)があり、一般にも無料公開されていることを初めて知った ・・・ 個人的には、この発見は大きかった(笑)
特に今の季節は、ブルーベルの季節なので素晴らしい!
公園の散策路の脇にたくさんのブルーベルが咲いているのだ。
ベルギーではブリュッセル近郊の「ハルの森(
Hallerbos)」が有名で、僕は3年前に行った(
晴、春、Halle、ハルの森)が、ハル駅から歩いて行ったので、かなり歩き続けた。
あの時の大きな感動は、このような小さな群生地で思い出す事にしている(笑)
3ヘクタール近くの広大な敷地に温室もいくつかあり、熱帯性植物も見られる ・・・ その中の一つに入ってみた。
ムッとする湿気と気温 ・・・ この時の外気温は12度程度だったので、なおさらそう感じただろう。
サトウキビも植えられている!
沖縄の大地(でもないか)で基幹作物として生産されているが ・・・ 沖縄は熱帯かっ!
この温室はたぶん気温は30度はないと思うが、湿度が異様に高かった(沖縄より)。
と、プチ沖縄体験もして(笑)・・・ また歩き出す。
ブルージュほどではないが、ゲントも運河の町です。
運河の中の交通標識?
その木枠の中でオオバンが巣作りの途中だが、すでに卵が1個、産み落とされているではないか ・・・ 「出来ちゃった婚」か?
ゲントの路面電車(Tram)を撮ろうとしたのだけど、この親子がどいてくれなくてねぇ ・・・ しかも、自転車で歩道を遮るように立ち止まっているのだ。
ベルギーの路面電車の会社(De Lijn)の最新車両 ・・・ いつか新聞記事で読んだが、名前が「アルバトロス(Albatrostram)」だった。
約30分歩いて、旧市街の中心部にやってきた ・・・ 鐘楼がそびえ立つ。
その鐘楼の下にあるレリーフ。
女性が老人に母乳を与えている ・・・ この図が不思議だと思って、調べてみたことがあった。
「昔、何らかの罪で投獄されて、断食の刑に服していた老人がいた。その娘は、たびたび獄中に尋ね、自分の父親に面会し、ひそかに母乳を与えていた ・・・ 断食されているのに、何日経っても死なないので、いつの日か釈放された」
というような内容の歴史があったようだ。
鐘楼の頂上には風見の「金のドラゴン」
日本風に言えば「金の鯱」みたいなものだろうか?
市立劇場(NTGent schouwburg)この劇場で演じられる劇はすべてフラマン語(ベルギーのオランダ語)で演じられるという。
劇場の向かい側の水の上に白い男女の像が建っている ・・・ 女性をフラマン語のシンボルとして、男性はそれを守る役目だそうで、その台座にある男性の肖像はゲント大学のヴィレムス博士。
1830年、ベルギーの独立当初は公用語がフランス語のみで、公的文書もフランス語のみだったので、ワロン地方はもともとフランス語なのでいいとして、フランダース地方の人々にとっては、公的文書が理解できないという事態に陥ったらしい ・・・ そこで、公用語としてフラマン語(オランダ語)も採用するようにと主張して、それを勝ち取ったのが、この博士だそうだ。
あの時、博士が頑張ってなければ、今頃ベルギーはフランス語のみになっていて、僕もフランス語を勉強していたのかも知れないし、ベルギーは言語問題で揉める事もなくなっていたのかも知れない ・・・ と思うと、ちょっと複雑である。
え~っと、どこをどう通って、この道を見つけたのだろうか?
そうだ、ゲント市庁舎の角を左に曲がって、しばらく歩いたら偶然見つけたのだった ・・・ 以前から見てみたかったもののひとつなので、うれしかったね。
ウェルレハーレン通り(Werregarenstraat)だが、「グラフィティー通り(
Graffitistraatje)」として、ゲントの観光案内でも紹介されているほどである。
何する人ぞ? トラム路面整備か?
何する人ぞ? リネン布の染をしているのか?
上の2点、わかりやすいイラストですが、実はコーレンマルクト(Korenmarkt)の歩道にはめ込まれている直径12センチほどのメタルなのだ ・・・ そんなメタルがたくさんあって ・・・ 何度もこの歩道を歩いているのに初めて気が付いたという ・・・。
鑑賞に値するものだと思っていたが、しゃがみ込んで路面にカメラを向けて何度も撮影するというのはさすがに勇気(と根気)がいる(笑) ・・・ 人通り多いし ・・・ まぁ、4点ほど撮りましたけど。
ここがコーレンマルクトです。
聖ミハエル橋から見えるフランドル伯の居城。
聖ミハエル橋から見る聖ニコラス教会と鐘楼。
金曜広場 ・・・ そろそろ帰り道~
ゲント・ダンポールト駅への途中の運河。
ゲント・ダンポールト駅(Gent dampoort)
いやぁ~、長い1日だった~ ・・・ ゲントSP駅到着が12:10 で、ダンポールト駅で20:05 ということは ・・・ 約8時間!
カフェで30分ほど座った以外は、ほとんど歩いているか、立ち止まって写真を撮っているかして、ゲントの街をぶらり~ぶらり~、ゆれり、ゆられて大縦断したことになる。
「お疲れさん」 と、自分に言いたい(笑)
参考までに、この日の写真アルバムをリンクしておきます。
膨大な量なので「閲覧注意」(笑)
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