甥 K ベルギー9日目(金)
「フランスへ行くぞ! K ・・・ 自転車で」
「はよう、支度をせい! 行くのをやめるか?」
朝はいつもこんなものである。
高速列車タリス!
メッヘレン駅を通過し、アントワープへ向かうヤツでありました。
僕らは普通の急行電車でLIERから8:39発、Mechelen駅、Kortrijk駅で乗り換え、ベルギーの西の果てPoperinge(ポペリンゲ)を目指していた・・・、 K、外の景色にもうちょっと関心を持ってもよさそうなものだが。
ベルギーで売られているグリーンティー、レモン味と書いてあるが、緑茶の味は殆ど感じないくらいで、レモンティーか?甘すぎるし、2度と飲まないぞ!
2時間50分後、目的地Poperinge到着。
行き止まりの駅なので、客は歩いて線路を渡る。
ポペリンゲ(Poperinge)のフロートマルクトにつくと、朝市のマーケットが開かれていた。
フロートマルクト
グルグルと包帯で巻かれたような塔は、市庁舎の鐘楼・・・その隣に「観光案内所」があるので訪ねてみた。
窓口の職員に「貸し自転車のお店はどこにありますか?」と聞く・・・、オランダ語のやり取りがなかなか通じなかったが、なんとか自転車屋を見つけ借りることが出来た。
一日10€、午後7時まで帰ってくること、カフェで休む時はカギをかけること・・・などの注意を聞いたが、パスポートやIDカードの提示は求められず、借用書も書かず、二人分20€を払ったら、2台の自転車を貸してくれた。
そのまま返さなくても身元はわからないよね・・・・、ま、僕とKの善良な顔で信用したということだろう。
イーペル、ポペリンゲなど、なだらかな丘陵地帯でフランスの国境を超えた所まで、所々にある戦死者の墓地。
第1次世界大戦で、ドイツ軍対連合軍が激しい戦いを繰り広げ、多くの戦死者を出した。
サイクリングでフランスへ行く事にご機嫌の K 右はサイクリングのルート表示版。
田舎の畑の中の小さな家。
のどかな風景。
走るK
かわいい家
国境地帯のオランダ語の標識。(礼拝所の文字もオランダ語だ)
向かい側にはフランス語の標識。
フランス側もベルギー側も関係なく、多くのつくしが顔を出していた。
自転車を走らせながら 「Kよ、左はベルギー、右はフランスだよ」 と言っていたのだが、程なくベルギー側に帰りかけた時、Kは 「フランスで、なにか食べたい!」 と言い出したので、坂道の多いサイクリングコースに疲れが出始めているところだったが 「ならば、行くかぁ」 と引き返して、国境近くにあるフランスの町を目指すことにした。
いちいち標識もカワイイ!
ほらほら、フランスに入ったぞー!
車もフランスナンバーだぞ。
フランスにも風車があるんだぞー!
自転車でフランス侵入、越境、入国 ・・・ ニンマリの K
甥 K フランスの路上で何をしているんだ!
遠くから、この教会の塔を目指して走ってきたのだった。
花壇もきれいじゃないか!
小学生たちが団体でゴミ袋を持って、路上のゴミ拾いをして歩いていた(もちろん先生が付いている)。 僕が「ボンジュール」と、その一団に声をかけると、先生らしき人が「ボンジュール」と答えた・・・Kが「ボンジュ~ル!」と、言うと、子供たちが「ボンジュ~ル!」と答えた・・・。
しばらくして、もう一度子供たちと遭遇した、・・・子供たちの方から手を振って「ボンジュ~ル!」とあいさつしてきたぁー。
僕らも「ボンジュ~ル!」と応えて手を振った・・・フランス語が通じた・・・というか、こころが通じたような瞬間だった。
K 大喜び! まるでフランス語をマスターしたかのようだ。
小さな町の小さなパン屋さんで、昼食のパンを買う K。
ショコラパン、クロワッサン、バニラクリーム入りパン・・・。
「フランスのパン屋でパンを買って食べる!」これもスゴイことなのである。
パリだけがフランスにあらず、「やっぱり、フランスのパンはおいしいっ!」ご満悦の K だった。
教会前の広場、僕らは広場の脇のベンチでパンを食べたのだった。
19.5kmの予定のサイクリングコースだったが、途中で引き返して「フランスのパンを食べに」行ったお陰で30km位走ったのではないだろうか・・・なだらかな丘陵地帯は景色は美しいが、なだらかな坂道が連続するということである・・・おまけに風も強く、寒くもあった・・・ふくらはぎがツリそうになった!
4時間で町のマルクト広場に到着!変なオジサンが迎えてくれた。
「午後7時までに返してね」 と、言われた自転車屋だったが、これ以上自転車をこぐ体力がなくなったので、3時間を残して返してきた ・・・ あぁ、しんどかった!
歩道に落ちているボタン?
いやいや、これはポペリンゲのシンボル「ホップの毬花」のメタルである。
ポペリングはホップの発祥の地として、ホップで町興しをしているので、どこを向いてもホップが出てくる・・・、3年に一度「ホップまつり」があり、去年がその年だったが、僕は沖縄に帰省中だった。
これは「ぜひ、行ってみたいベルギーのまつり」のひとつである。
広場の近くにあるスーパーで、買物をして、もう帰ることにする。
ポペリン駅
終着駅なので、電車は止まったまま待機していた。
ポペリンゲのスーパーで買ったものは、もちろんポペリンゲ近郊のビールたちである。
初めて見たのが3種あった! 自分への土産だ!
ブリュッセル南駅で見たICE、ドイツへ行くのか?
帰りも同じく、2時間50分の電車の旅だった。