ベルギー国鉄1月の格安チケット(Shopping Deal=8.9EUR)で、ベルギー・ワロン地方のモンス(Mons)まで行ってきた。
家を出る時から小雨模様だったが、今日がそのチケットの最終日だったので、強行軍!

インターネットでのみ購入できる、ショッピングチケットは、ベルギー国内どこへでも1日での往復に8.9EURと、ほんとに安い!
去年は9.9EURだったが、さらに安くなっているのだ(インターネットのみになったので、その分かもしれない)

Brussels Noord 駅で乗り換え、となりのホームに来たルクセンブルク(大公国)行きの電車 ・・・ 実は今回、隣国のルクセンブルクに行こうかと思っていたが、前日にテニスの試合を2試合やって、ビールもたくさん飲んで、遅くまで起きていたので、あまりにも遠いところへ行くのは諦めた。
ショッピングチケットでベルギーの最南端の駅まで行き、そこからルクセンブルク行きのチケットを買えば、安く行けるという計算をしていたのだがやめた ・・・ リール ~ ルクセンブルクは4時間13分かかる。

モンス駅までは2時間12分。
Lierを出るときは「ベルヘン・Bergenへ行く」というが、着いたところは「モンス・Mons」となる ・・・ 電車内でもブリュッセルを通過するときはオランダ語、フランス語併用しているが、ワロン地方に入ると車内電光掲示板もフランス語のみとなる。(ちなみに「山々」という意味である)

家では朝食をしないで飛び出してきたので、モンス到着してすぐに駅前のPITA(ケバフ)屋で腹ごしらえをする ・・・ ちょうど12時頃になっていた。
店に入ると「ボンジュール」と迎えてくれる ・・・ そうだった、ここはフランス語圏だったのだ ・・・ 相手(店員)は、オランダ語や英語など使おうなんて思っていないから、フランス語オンリーである。
「ピタ ペティ」 と注文する・・・「ソースは何にする?」みたいなことを聞くので 「ピタサウス」 と答える・・・「ここで食べますか?」みたいなことを聞くので、テーブルを指差して 「ヤァー」 とオランダ語で答える。
PITA Petite (ケバフの小)3.5EUR、缶ビール1.5EUR
雨の降っている外を眺めながら、「カメラのために傘を買おうかな」などと考え、ゆっくりと食べて、店を出るときには、雨は上がっていたぁ!
なんという、運の良さ ・・・ ま、元々楽天的、ものの考え方をする僕には「今日は運が悪かった」と思う日も少ないのだが、たいていは行く先々では幸運に恵まれることが多いのだ。

モンス駅に到着する直前に車窓から見えた塔が気になったので、見に行った ・・・ 教会の鐘楼のようだが、教会はなく、塔だけが立っていて遺産として残されているようだった。

近くにあったこれは ・・・ 犬の糞取り(入れ)ビニール袋が入っている箱だった ・・・ 無料でこんなものまで配布されているんだね ・・・ それでも歩道上で犬の糞を多く見かけたが ・・・ 元々、路上ウンチが多いからこういう対策をしているが効果がないということなのか?


お店のウインドウ ・・・ 全てかわいかった!


歴史を感じさせる小道が多い ・・・ そして坂道!

ショッピングストリートだが、日曜は休業日。

日曜日は人が少ない? 石畳の道を歩いているのは鳩と、僕だけだった!

グランプラスと市庁舎(Hôtel de Ville=黒っぽい建物、鐘の塔付き)観光客も少ない ・・・ と言うか、ほとんどいない! ・・・ それは、ひとり手ぶらで、ぶらり歩きの僕には嬉しいことだ ・・・ 喋らなければ地元住民のように歩けるのだから。
(フランス語ではグランプラス、オランダ語ではフロートマルクトと言う)いちいち二つの呼び名があるという、めんどくさい国なのだ2言語国家ベルギーというのは(実は3言語だが・・)

市庁舎の真ん中に穴が開いていて、その奥にまた小さな穴が開いている。

2番目の穴を通り抜けると「市長の庭」(Jardin du Mayeur)というのがあるらしい

彫刻「ロピウールの噴水」というのがあり、いたずらっ子の少年が水道の蛇口から出ている水を手に取り、通りかかる人にひっかけようとしている図らしいのだが、近くで顔を見たらオジサンぽい顔をしておった。
冬だからか、庭も観光ガイド本に載せるほどのこともない寂しさだった。
グランプラスから見える、聖エリザベス教会の塔。

聖エリザベス教会内部 ・・・ 装飾品は少ない。

主祭壇、僕が入った時に2人の来訪者がいて、出るときに2人が入ってきた ・・・ キリスト教信者(多分)は、備え付けのロウソクをとって(50セントくらいのコインを箱に入れる)明かりを灯すのが習慣のようである。
聖エリザベス教会の裏側。

世界遺産である鐘楼、ベルフォルトのある丘に上るとモンスの街が一望できる ・・・ モンスの名のとおり「山々」が見える ・・・ 山というより小高い丘の感じだが ・・・

市庁舎の塔と、エリザベス教会の塔が見える。

世界遺産の鐘楼(Beffroi)1662年建造、ベルギーに存在する唯一のバロック様式鐘楼で、高さは87mある。
丘の上の87mの塔に登れば、さらにパノラマが広がるはずだが、冬に登るのは無理のようだ(観光シーズンには多分、登れると思う)

鐘楼のある丘のすぐそばにある、聖ウォードリュ参事会教会 (Eglise collegiale Ste-Waudru)

横にある入口から入る。

この教会、僕が紹介するなら「徹底的に3Dにこだわる教会!」とキャッチコピーを付ける。



アントワープの大聖堂など、美術館かと思うほどの宗教絵画オンパレードの教会が多い中、ここは格別に彫刻、半彫刻とでも言うか、壁に取付式の立体像が多い ・・・ 興味があれば、ひとつひとつ眺めていて飽きないと思う。


「最後の晩餐」 これでもか!ってくらいすごい ・・・ 圧巻だ!
ワロン観光局のHPでも 「16世紀に地元の彫刻家ジャック・デュ・ブルックの作った数多くの彫刻は見ごたえがあります」 と紹介されている。

額縁から飛び出しちゃってるからね!

そして、この教会のもうひとつの見所は 「黄金の馬車Car d'Or」(1780) ・・・ 三位一体の祝日に開催される 「黄金の馬車とリュムソンの戦い」 という祭りで、聖ウォードリューの聖櫃を乗せ、祭りのハイライトシーンに登場するらしい ・・・ 今年は5月26日に予定されているようなので、是非行ってみたいベルギーの祭りだ。

この祭りは14世紀にペスト大流行の頃、ペスト根絶祈願のために町の守護聖人である聖女オードリューにちなんで大行列が催されたのが始まりとされている。
この祭りは、人類の無形文化遺産としてユネスコ世界遺産に登録されている。

パイプオルガンも見事なもの。


あくまでも3Dだ!

玉に乗る、衣をまとった骸骨!

日本人の男が、厳粛な面持ちで椅子に座っていた ・・・ ちょうどそこにカメラを置ける台があったので自写してみただけ(セルフタイマーのテスト)

聖ウォードリュ参事会教会 (Eglise collegiale Ste-Waudru)モンス駅から向かってくると、こんな風に見えてくる ・・・ 15世紀着工、17世紀完成のブラバント・ゴシック様式の教会 ・・・ 角張っているように見えるのは、もっと高い塔になる予定だったが、途中で打ち切ったためとか。

モンス駅

15:21発、Brussel経由、Leuven行きに乗り込む。

レトロな車内のベンチ。

気温が6度まで上がったので、雪は消えかけていた。

起伏のあるワロンの景色もそろそろ消えていく ・・・

大都会ブリュッセルに到着したが、乗り換えのための降車せず、乗り続ける。

北駅周辺 ・・・ Leuvenまで行くことにした ・・・ LeuvenでAntwerpen行きに乗り換えれば、途中でLierを経由するので降りればよい。
「まだ、時間は早いし、ルーヴェンの町歩きもするかぁー!」 と、元気はまだ残っていたのである。
では、次回は「ルーヴェンぶらり歩き」だす。
おもしろいベルギーブログはこちら→
役立つヨーロッパブログはこちら →