3.6.16

雨のアントワープで~ぶらり

6月になった ・・・ 暦の上では「夏」になったそうだ。

ベルギーでは5月の初めごろに1週間の夏天気があった後、寒さが戻り、雨の多い日が続いている。
雨が降りすぎて、地方によっては川の氾濫、床上浸水、住宅やアパートの地下にはガレージや倉庫になっているところが多いので、そこへの浸水被害も多い。

隣国のドイツやフランスも大変な被害があったようだね。

それに加え、ベルギーはストライキの多い事!

ただでさえ、3.22同時テロ事件の後遺症が残り、混乱状態もあるというのに、さらに国民(と観光客)を混乱させるストライキの実施はいかがなものかと思うのだが、国民性なのだろうか?

深刻な被害を受けたブリュッセル空港でさえ、テロ後の復興中に空港管制官のストやバゲージ部門のストで、空港利用者をさらに混乱に陥れているのを見ると「なんじゃこりゃ~」と思ってしまう。

6月1日、ベルギーの国鉄も一部でストライキ中というニュース ・・・ 国鉄のWEB サイトでは「ストライキ中に付き一部で混乱があります、最新情報を入手してご利用ください」みたいな注意がされていた。
「フランダース地域はほぼ通常通り、ワロン地域は混乱状態」という意味だったらしい。

そんな中、国鉄でアントワープへ行ってきた!
ほぼ通常だが、4本に1本くらいの間引き運行(時間の遅れ多々あり) ・・・ そんな感じだがリール市は1時間に4-5本のアントワープ行きがあるので問題なし。

アントワープ中央駅到着、清掃係のオジサンはストをしていない。

駅の北口を出ると何か変わったものが ・・・

特設観覧車が設置されていた!
その前を通過するトラム(派手な広告プリントされている)

まずは中華街へ行き、ゴーヤー、インスタントラーメンを仕入れる。

安市唐人街 (安はアントワープ)

今回は、以前から気になっていた「アントワープのベギンホフ(ベギン会修道院)」に入ってみたかった!(Rodestraat 39)
今までも、この前を通りかかったりしていたが、時間帯が悪く、門が閉ざされていたので入れなかった ・・・ 今回はしっかりと昼間の時間帯に来たのだ。

世界遺産 「フランドル地方のベギン会修道院群」 には、なぜか含まれていないアントワープのベギンホフだが、白塗りをされていないレンガ造りの古い建物群は歴史的価値があると思うのだけどねぇ。

ベギンホフらしく広い中庭が、小さな果樹園のようでもある ・・・ 訪れる人も少なく、ほんとに閑静な場所。

歩いていると、奥の方からオルガンの音が聞こえてきたので、その方向を見ると小さな教会(Sint-Catharinakerk)の入り口が見えた。

 ドアを開けて中へ入ると、オルガンの音はさらに大きく聞こえ、小さな教会に鳴り響いていた。

入口の上にあるパイプオルガンの演奏室には、牧師さんのような男の人が座り、懸命に鍵盤を叩いていた ・・・ 教会内部には僕以外の人はいないし、僕が入ってきた事さえ気付いていないだろう。(日課のオルガン練習か?)


 小さいけれどすべてが備わった教会だ。

教会の翼廊部分 ・・・ ホントに古い感じだが、時計の針は正確な時間を指していた。



 小さな敷地内に、祈りの場所が何ヵ所もある。


杖を突いてゆっくり歩いているおばあちゃんに出会った ・・・ 明らかに部外者とわかる僕の顔を見て、いやな顔をせず、ニコリと笑顔を見せて 「フ~デ ミダッヒ(Goede middag!)」(こんにちは)と声をかけてくれた ・・・ 僕もとっさに「フ~デ ミダッヒ」と笑顔を作って答えた。

Goede middag は「こんにちは」と訳すが、直訳だと「よい午後ですね」という事になる ・・・ このひと声で、僕にとってホントに気持ちが軽くなる良い午後となった。

 都会の中のオアシスにいるような気分になったね。

中庭に作られた小さな丘に「十字架のキリスト像」があった。

庭に咲くキツネノテブクロ


庭に咲く花

ベギンホフを出ると、オッセンマルクト、Ossenmarkt(牛市場)がある ・・・ アントワープ大学の近くで、広場に面して日本食レストランの「三辰」もある。

 ルーベンスの眠る、聖ヤコブ教会の横を通り ・・・

聖カロルスボロメウス教会の前を通り抜け ・・・

路地(Hoofdkerkstraat)へ入る ・・・

と、この写真を撮った直後に事件は起こった!

僕の前を歩いていた老人は、片手に袋を持ち、片手で杖を突いていたが、何かに躓いてよろめき、横に倒れてしまった。

僕もびっくりして、思わず近くに駆け寄ったが、そのすぐ横でカフェのテラス席でビールを飲んでいた若い男が、すぐさまおじいさんを助け起こして、介抱してくれた ・・・ 僕は近づくのを止めて、しばらく様子を見たが、おじいさんも大丈夫そうだったので、引き返した。

良かった、普通に良い人がいて ・・・ アントワープの町も捨てたもんじゃないね。

 僕も普通に戻って、いつものカフェ「クイントンマセイス(Quinten Matsijs)」

いつものように地ビールのボルケを飲んで、一休み!
何杯か追加する ・・・

アントワープでの休憩地点として、いい立地なのでね ・・・ 観光の中心部である旧市街の市庁舎へ徒歩3分、帰り道の中央駅まで徒歩20分ほど ・・・ のどを潤し、トイレ休憩も済ませて 「さあ、次へ行くぞ!」 となる場所だね。

「さぁ、次へ行くぞ!」
と、カフェを出たものの、アントワープは雨に煙る街になっていた。

広場が広場に見える(人がいない)フロートマルクトから見た大聖堂 ・・・ 「月曜日の豪雨の時に大聖堂の塔に雷が落ちたんだってよ、ものすごい音がしてた」 と、カフェのマダムQさんが話していた。

時計が止まった以外の被害はなかったらしい(すぐに復旧した)

 市庁舎とブラボーの噴水。

ギルドハウス群

いつもは賑やかなレストラン街もひっそり


大聖堂前の広場もひっそり


フルン広場から見た大聖堂とルーベンスの像。

雨が止みそうもなくフルンで、地下へもぐり、トラムで中央駅に帰ることにした ・・・ 久しぶりのトラム乗車だった。

観覧車のある中央駅に戻ってきた ・・・ ホントは地下のトラム駅から、地下道で中央駅まで行けるのだが、 不慣れなもので大勢の人の後について行ったら反対側に出てしまったという、チョンボだったが、まぁ、この風景を見られたからいいかって事に。

地下のホームから電車に乗り込む ・・・ ストの混乱なし。

地下でも自動小銃を持った兵士が警備していた!


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アントワープ ホテル宿泊

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