8.8.17

ゲント ベルギー第3の都市

ベルギー第3の都市、ゲント。

8月6日(日)、午後からKatrienと共に、ベルギーの某団体のガイドツアーに申し込んで参加してみた。(僕はビール醸造所見学も含まれているというので、喜んで参加した)

金曜広場の中央に建つ、14世紀初めのゲントのヒーロー、ヤコブ・ファン・アルテフェルデ(Jacob van Artevelde)の象。

この像の前で参加者が集合する事になっていた ・・・ 集合時間の13:45から2分くらい過ぎた所で参加者25名くらい、全員が集合したので出発する(なかなか優秀な参加者たちだね)。

金曜広場のすぐ近くにある聖ヤコブ教会を眺めて、ガイドは「聖ヤコブ教会はスペインへの巡礼者が必ず立ち寄る教会です」「ここの聖ヤコブ教会の中にあるマリア像は、殆どがマグダレナのマリア 像である。マグダレナのマリアはイエスキリストの妻であったと思われるが、バチカンは正式には認めていない」

と、ひとしきりマグダレナのマリアの話題が続いた。

参加者は僕を除いて、全てキリスト教徒だったと思うが、こういう話題はいつまでたっても興味深いものだと思う。(参加者は殆どアントワープ近郊に住むベルギー人のようだった)

僕はキリストの生涯を描いた映画2本を観たが、
どちらもマグダレナのマリアがイエスの妻としては描かれていなかった。

このガイドが「マグダレナのマリアはイエスの妻だった」と言い切るのは爆弾発言かも知れない(笑)

そしてこの日の相手は外国人ではなくて、フランダースの同胞たちだから気を許して、面白い話をたくさんしそうだ ・・・ 当たり前の観光スポットはスルーしていく(笑)

 金曜広場を横切って別方向へ向かいます。

レイエ川に架かる橋で写真を撮っていると、馬車が横切って行った(笑)

橋を渡ったところにあるクレーン通り(Kraanlei)の2棟の歴史的建物の前で説明が始まった。
左側の建物はゲント名物のお菓子屋さんだった ・・・ テンメルマン(Temmerman)という伝統的お菓子屋さん。

説明を聞いている間に、お店の方からお菓子の試供品の差し入れがあった(^_-)-☆

煎餅みたいな菓子、サクサクと割れた、黒っぽいのは顔面に見える、かじると内部にはトロリとした飴が入っていて甘い、白いのは固い飴だった、赤いのはまるで日本の梅干し飴のように酸っぱかった、プリンみたいなのは甘いゼリー。

みんな歩きながらおいしそうに食べていたけど、ツアーの後にあの店に戻って製品を買う人はいただろうか ・・・ いないだろうなぁ ・・・ ツアー解散場所はだいぶ離れた場所だったから(笑)

でも、いつか再訪した時は思い出して買い求める可能性は高いと思うよ。

ありがとう! と、感謝しておこう(笑)

お菓子好きにはお勧めしたいのでWebサイトを紹介しておきます(ゲントの観光局サイト)テンメルマン(Temmerman

「さて皆さん、この辺りは中世の面影を残すPatersholです。 今でこそキレイな街並みですが、中世の頃は衛生環境は悪かったんですよ ・・・ 」

通りの途中で止まっては、いろいろ説明をするが、団体さんなので他の通行人の邪魔になる事もしばしば ・・・ でもそんなことは気にしない。

「1812年に米英戦争が勃発したが、1814年にこのゲントにおいてガン条約が締結されて戦争が終わった。

2014年はちょうど200周年にあたるので、当時のアメリカ大統領オバマがゲントに来るのではないかと、ゲント市民は期待していたが結局来なかった」のだそうだ ・・・ 残念でした。

Kaatsspelplein という通りにある門をくぐる。

 もはや名前も知らないが、古びた教会風の塔があった ・・・ 何か説明をしているが意味不明だった(笑)

説明には関係なく、庭の木にはプラムが鈴なり!

昔、教会の病院だった建物、屋根のひさしにたくさん並んだ悪魔の頭みたいなものは「魔除け」なんだそうだ ・・・ 昔は病院に入院するという事は「ここで死ぬ」ことを意味していて、財産はすべて病院に寄付しなければならなかったので、病院はかなりのお金持ちだったらしい。

歩き歩いて、銀の庭(Zilverhof)という所に来た ・・・ 今は特に何かあるわけでもないが、ゲントで生まれた16世紀の神聖ローマ皇帝カール5世はこの辺りに住んでいたらしい。

カール5世には正妻との子が10人できたが成人したのは3人だけ、その他にヨーロッパ各地に遠征に出かけた先で出来た子供が、認知しただけで38人もいた(認知されてないのは数えきれない?)

小道を歩いてフランドル伯の居城が裏側から見える地点に来た ・・・ 普通の観光客は、この角度からお城を眺める事はないだろう。

 ちょっと角度が変わって、観光客が眺めるお城(笑)

お城の前の広場に見える旧魚市場の門。

ゲントはスヘルデ川とレイエ川の合流地点であることから、左側の男はスヘルデ、右側の女はレイエを表し、海神ネプチューンが司っているという構図。

同じ広場に面してミニマーケットがあるが、ベルギービールの種類が半端ない展示、もちろんゲントのビールもある。

「昔は子供でもビールを飲んだんだよ、何しろ生水を飲む事が禁止されているのだから、煮沸して造られるビールは安全な飲み物だった。 それに、いろいろなハーブを加えて、薬としてビールを飲む事もあった」 と、ガイド。

14世紀のペストの大流行はビール醸造の拡大に拍車をかけたに違いない。


聖ヴェーレ広場(Sint - Veerle Plein)

広場(Sint - Veerle Plein)の名となっている、小さな像。

 大肉市場の天井に吊るされているハムは本物であるらしい ・・・ へぇ~、僕は今までどうせ良く出来たプラスチックだろうと思っていたが、ガイドは「プラスチックじゃないよ」と言う。

そういわれてからよく見ると、確かに吊り下げている紐など新しいので、何年も下げっぱなしの感じではなかったネ(笑)


さて、やっとゲント観光のハイライト部分となるグラスレイ、コーレンレイ埠頭付近に来た ・・・ 壮麗な歴史的建物が建ち並ぶことで、素晴らしい景観として有名である。

この写真の左側の建物はホテル(Ghent Marriott Hotel)である ・・・ さぞかし歴史的なホテルだろうと思うが、門を潜り抜けると ・・・

ギョエ~! 超近代的!

歴史的景観というのはこうやって守られているのであります(笑)

歴史に思いを馳せながら眺める景観も、裏側に回ってみると近代設備が整っているのだから想像を絶する ・・・ ある意味、詐欺ではないか!(笑)

 聖ミカエル橋の下から見た聖ニコラス教会の塔と鐘楼の塔、聖ミカエルの象。

ゲントで一番の賑わいを見せるコーレンマルクト(Korenmarkt)

鐘楼の脇に寄り沿って建つ建物のファサードには

女性が老人に母乳を与えている像がある。

昔、罪を犯した老人は牢屋に入れられ、餓死の刑(食事を与えない)に処されたが、老人は無実を訴えていた。

そこへ毎日のように面会に訪れる夫人(老人の娘)がいて、看守の目を盗んで母乳をあげていた ・・・ 老人は元気になり、無実を訴え続けた ・・・ 食事を与えていないのに弱るどころか元気になる老人を見て、代官様?は「これは老人のいう事が真実で、神が見守っているに違いない」と、釈放されたのだという。


それにしても、かれこれ2時間近く歩き続けて、立ち続けて、話を聞き続けているのだけど、そろそろ疲れたよ~、参加者も忍耐が続かなくなった(笑)

ここで 「あと10分くらいでビール醸造所です」 と、ガイド。

やったー!

この声を待っていた、神の声だ(笑)

 市庁舎のゴシック様式の壁にカール5世の像が埋め込まれている。

鐘楼の風見のドラゴン。
 ゲントの中心部にさようなら~

はいはい、やっと着いたよ、ビール工場!

醸造所という割には小ぢんまりしているではないか。

ここはGruutと言う、小規模な醸造所。

3種のビールの試飲が出来た、これはアンバー、その前に飲んだ白ビールと共に「ホップを使わないビール」という事で、今では珍しいビールである。

13世紀ごろからビールにホップを使うようになり、それが当たり前になったのだが、それ以前はどうだったのか ・・・ という疑問に答えるビールとして貴重な体験だ。

良く冷えたビールで、まあまあ、美味しく飲める ・・・ が、やはり何かが足りないというのは否めない、それがホップなんだろうが ・・・ ホップが当たり前でなければ、十分においしいと思うだろうね。

この、服も髪もよれよれな男がお客様に「当ブリュワリーのビール造りは ・・・ 」 と、説明しているが、日本なら完全にアウトだね(笑)

ま、ここはベルギー、良い事にしよう、醸造の知識はかなりあったようだし、ビール造りを楽しんでいるようでもあった。

しかし、Gruut Webサイトのイメージとはだいぶ違うぞ(笑)

ひと通り設備の説明が終わった後、テーブルに戻り、最後の1杯を待つ ・・・ その間に、Gruut の公式グラスとコースターの説明があった。

普通には何の絵だか分からないコースターに

鏡面の付いたグラスを乗せると、裸の女性が男と踊っている像になる ・・・ これも昔の話で、エロティックな画像が禁止されていた時代の遊び心だという。

さて、試飲最後の1杯はブロンド 「このビールはホップを使っています」 との説明、飲んでみると確かに飲み慣れたビールの味だ ・・・ やはり、この方が安心感があり、美味しく飲めるねぇ。

途中で退席した人がいたので、その人の分も飲んであげたよ(笑)

さあ、終わった、二人だけで次へ行こうか ・・・ のつもりだったが、歩き疲れ、十分飲んだので、「家に帰って、マイテラスで落ち着いて飲んだ方がいいんじゃないかねぇ」と、僕が提案して、帰りの駅へ向かう事になった。

 Gent-Dampoort 駅へ向かう途中の運河。
都合よく、すぐに電車が来た ・・・ ラッキー!

アントワープへ向かう途中の、セントニクラス市(Sint-Niklaas)の鐘楼 ・・・ サンタクロースの原型と言われるSint-Niklaasなので、クリスマスが近づくと、住所を書いていないサンタクロースあての手紙はこの市役所に届くという(笑)

市役所の前には、夢を壊してはいけないと思ってか、巨大なサンタクロースの像が建っている。

 マイテラス到着!

手早く、白身魚を焼いて、作り置きしてあったトマトソースをかけて、テラス栽培のルッコラを散らして簡単料理!

夕方から夜にかけて、のんびりとマイテラスで過ごす時間が好きなんだよね。

たまには、キャンドルと蚊取り線香を点けて(笑)


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