2.3.17

バンシュのカーニバル 01

2月28日(火) BINCHE(バンシュ)

ワロン地方フランス語圏の町で、リール市から100kmほど南下した町 ・・・ 旧市街は城壁に囲まれてはいるが、今は寂れたように静かな町。

ところが16世紀には、スペイン王カール(のちに神聖ローマ帝国皇帝)の妹マリアがネーデルラントの総督として、立派な宮殿を構え、街は繁栄していたという。

スペインが南米のインカを征服したあと、1549年にバンシュの宮殿での祝宴で、インカの衣装を着た踊り子(道化師)を躍らせた事がこの町のカーニバルの衣装のはじまりであるという。

しかし、バンシュの町は1554年に、フランス軍によって滅ぼされた。

そして今、インカの衣装を着た道化師たちのカーニバルが連綿と受け継がれ、ヨーロッパ最古のカーニバルのひとつともいわれ、世界遺産にも登録されている。

開催日はキリスト教の節句で計算されるので、日本の旧暦みたいに毎年変動するので、行きたいと思ったらオフィシャルサイトで確認する事が大事である。

「灰の水曜日前の告解日曜から火曜までの3日間」

ジル(道化師)を演じる事はバンシュっ子の誇りである。

ジルになるには厳密な規律があるらしく、他所からきて「やらせてくれ」と言っても絶対だめらしい。

さてさて、始まりますよ!
パレードの先頭には騎馬警官隊が登場する ・・・ 3名くらいは女性だったな。

大小のジルたちの登場で、沿道が一気に盛り上がる!

観衆お目当ての「オレンジ投げ」が始まったのだ。

みんな手を出して「お~、お~」と叫んで、オレンジを投げるジルたちの注意を引くようにする。

そこで、目が合ったりすると、ジルはその手のひらをめがけてオレンジを曲げる ・・・ それがまた、結構正確にコントロールされているのだ。

ちょっとびっくり、練習しているのかな?

決して適当にばら撒いているわけではなかった(笑)

 可愛いジルたち ・・・ ジルたちの衣装は役柄ごとに4種類ほどある。

バンシュっ子って、可愛いと思う!

オジサンたちは地味な私服で楽隊を務める。

 パジャマのような衣装にとんがり帽子の可愛いジルたち。

籠に入れてあったオレンジが空になると、逆さにして「なくなっちゃった」と合図する。
そして、ジルたちの後方部隊に待機している母親などが、大きなリュックサックから補給するという、そんな体制になっている。

 建物の窓は、ガラス保護のため、すべてに金網の枠を取り付けている ・・・ が、それでも容赦なくオレンジは飛んでくる。

 また違った衣装のジルたちが登場した。

小さい子には手渡しでオレンジをあげる、やさしいおじさん。

オレンジ補給部隊の女性たち。

みんな、さりげなくミモザの黄色い花を飾っている。


インカ衣装のジルたちはみんな木靴を履いて、ドラムの音に合わせて、カッタ、カッタと音を立てながら踊るように歩かなければならない ・・・ 立ち止まることなく、結構大変だと思うね。

おいおい、窓の金網の下に洗面器を出してきたよお姉さん ・・・ オレンジが欲しいなら下に降りてきて、手を差し出した方が早いのに(笑)

特徴的な、ダチョウの羽で出来た帽子。


ちょっと疲れていそうな人 ・・・

僕も同じ場所に立ち疲れたので、ちょっと群れから離れてみた。

キャッチミスや建物にぶつけられて破損したオレンジ ・・・ 結構無駄なものが多いんだよねぇ ・・・ もったいない。

群衆から離れても、手を出して、ジルと目が合えば、そこまでコントロール良く投げてくれるので、結構もらえるものだ(笑)

僕はずっとカメラを構えながらだったので、5個しかゲットできなかったが、オレンジそのものを目当てに来ている輩は、リュックや手提げ袋の一杯貯めて、帰る人(家族など)も多かった。

ゲットの仕方も様々で、小さい子供たちをフェンスに張り付かせて、手渡しで確実にもらう家族や、虫取り網のようなネットを目立つようにジルに見せて、そこへ投げてもらう作戦(意外と、面白がってジルたちの目標になっていた)。

僕がオレンジ目当てに徹するなら、やはり野球のグローブかなぁ ・・・ 子供用のグローブをしっかり手入れをして、落球がないようにしてね。

素手で捕ろうとすると、手のひらで跳ね返って落としてしまう事が多いのだ。

僕はバンシュのカーニバル見物は今回で4回目!

観衆と、カーニバルの行列との一体感のある盛り上がりが好きだ。

ではまた、次回に(後編)

バンシュのカーニバル 1 写真はこちら↓
Carnaval Binche 01, 28 Feb 2017


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