15.8.15

ささやかな幸せ「小確幸」

この数ヵ月間、ささやかな楽しみがあった。

5月、友人からもらった「野菜栽培セット」・・・ スーパーの景品だったらしい。

遠~い記憶の中の、小学生の科学雑誌のオマケについていた「理科の実験セット」みたいで、面白そうだったので、さっそく実験してみた。

5月1日、実験セットを開封 ・・・ 圧縮された「土の素」を水でもどして、紙製の小さな鉢に入れ、種の入った紙製の袋を、土の表面から5ミリほど下に埋める。

それぞれの標札に植えた日付を記入して鉢に差し、後は毎日2回、土を乾燥させないように水をかける ・・・ 毎日、朝夕2回の水かけを欠かさずやりました。

6月15日 ・・・ 遅かれ早かれ全ての鉢から芽が出てきた ・・・ こんなに発芽率が良いとは思っていたなかったので驚いた。

6月26日、実験セットの手順によると「より大きなポットに間隔をあけて植え替えせよ」とあるので、その通りにする。

6月29日 ・・・ 3日後、「なんだこれは!」 と、ビックリする事件が起こった ・・・ 植え替えしたすべての鉢の土が掘り起こされているのである。

「さては、クマ太郎の仕業か?」

と疑ってしまったが、よく見ると小さく深く掘られているので、クマ太郎の口や手ではそんな器用な事は出来るわけがない ・・・ すまん、クマ太郎。

なるほど、わかった!

犯人はアイツだ ・・・ ブラックバード(クロウタドリ)・・・ さえずり時期にはきれいな鳴き声で楽しませてくれるが、普段の生態は地上に降りて、木の下の枯葉を掘り起こして、昆虫やミミズを探している地上でよく見る鳥である。

悲しい事に、この事件はその後もいく度も続いた ・・・ 何度も掘り起こされては土で埋めて元に戻す事を続けたおかげで、葉が弱いナスやパプリカは全滅した。

8月14日、葉の硬いポロネギだけが順調に成長している。

 生き残ったルッコラと、別途栽培していた赤シソを寄せ植えにする。

別途栽培と言えば、日本から持ってきたキュウリの種から育てているものがある。
これも5月頃から種を植え初め、芽が出てからはベルギーの気温が低かったせいか、全く成長しない時期を経て、7月に入ってから気温上昇と共に成長しはじめ、今週初めからやっと黄色い花を咲かせ始めた。

わが家(アパート4階)のテラスは北向きで、日照時間が極端に短いのでホントは「植物栽培には不向き」だろう事は分かる。

それでも、「自家栽培した野菜を食べたい!」 という夢は捨てきれず、敢えて挑戦しているのである ・・・ 沖縄在住時はやっていたからね。

やっぱり、食の安全という事を考えると、自分で作った方が確実である ・・・ 味ももちろん、食べるその時に摘んで食べた方が断然旨いに決まっている。

 ルッコラ畑(笑)

去年も栽培していたルッコラだが、いくらか成長に任せて、花を咲かせ、種を付けてもらい、その種を今年蒔いて成長してきた、わが家のルッコラ2世!

テラスで夕食のお皿にも載るようになった!
ルッコラだけでは少ないので、市販のレタスなどを足しているが ・・・

ルッコラと赤シソサラダ!

それを食べる時の小さな幸せ ・・・

村上春樹によれば「小確幸」というらしい ・・・

小さいけれど、確かな幸せ ・・・ いい表現だね。

6月11日
テラスにプランターを置いていると、植えたはずもないものが結構芽を出してくる ・・・ 雑草だったり、樹木の芽だったり ・・・ そして、「人参の葉に似てるな」 と思ったので成長させていた植物を引き抜いてみたら 「やっぱり人参だった」。

正味10cm程しかなかったが ・・・ 小さくても確かな幸せのために、調理して食べたのは言うまでもない。


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