今日は舞台をワロン地方シャルルロワ(Charleroi)に移して、プロモーションビデオ撮影、第2日。
シャルルロワ駅 ・・・ Lier駅から電車で1時間44分。
駅舎の中はきれいで、近代的だった。
シャルルロワはかつて炭鉱で大いに栄え、今でも鉄鋼やガラス、化学、電気の拠点である ・・・が、シャルルロワ駅が近くなると、寂れた工場跡地や廃屋になった工場、倉庫のようなものが多くなり、いかにも衰退した街というのがわかる。
商店街のアーケードだが、ほとんどがシャッターをおろしている。
ここが撮影現場となったアルベルト広場(Place Albert)集合時間より20分早く着いたが、誰も居らず、撮影に関する看板や案内もなかった ・・・ 「ま、しょうがない、その辺をぶらりと歩いてみるか!」
INNOデパートがあるということはシャルルロワのメインストリートになるのか、Boulevard Joseph Tirou 通り ・・・
Boulevard Joseph Tirou 通り
アルベルト広場に戻ってきたが、集合時間になってもなんの変化もなく誰も来ない! ・・・ 一緒に行った共演者の女子に電話をしてもらった(英語で) すると「我々は出発するのが20分遅れています」との返事だったらしい。
昨日の状況(4時間待ち)からしても、彼らが来たからといってすぐに始まるわけでもないだろう ・・・ 「カフェで待っていようか!」
広場に面した2階席のあるカフェで、広場を偵察しながらカステールビール(Kasteel bier)を飲む! ・・・ ずしりと重い黒ビール、石柱のような太くて長い脚のグラス、足の下の方には城が彫り込まれている。
昨日は「カステールビールのPVなので、撮影でビールを存分に飲める」 と思っていたが、全くそんな事はなかったので、今日は始まる前からカステールを飲んでおいてやろう!
そうこうしているうちに広場では変化が現れてきた ・・・ 何やら中世風の服を着た人が数名見えて、リュックを背負った右側の若者は僕らを招聘してくれたロベーツ君ではないか!
遅れること1時間 ・・・ それでも想定範囲内である。
ここが撮影場所、アルベルト広場の端の方から高層ビルが見えるところ ・・・ シャルルロワの象徴的場所ということなのだろうか。
僕らは更衣室のあるモーターホームへ行き、着替えをする ・・・ といっても僕はジャンパーを明るい色のものに着替えるだけ ・・・ 女子も簡単な着替え ・・・ ほかの出演者(ベルギー人たち)が全員、中世の衣装を着ているのに対し、日本人旅行者役で出演する僕らだけ現代風 ・・・ この対比をどう編集してストーリーを作るのか楽しみだ。
上の写真のベンツのある位置で、(車はずべて排除したあと)僕は女性二人を連れて地図を見ながら歩いている ・・・ そこへ鎧を着た中世の騎士が、小さい自転車を引いて、疲れた様子で、向かい側から歩いてくる ・・・ すれ違う直前に僕が呼び止めて 「ハロー! ウェアー イズ ザ カーステル?」(お城はどこにあるの?)と、道を聞く ・・・ 騎士は面倒くさそうに取り合ってくれない ・・・ もう一度 「カーステル!」 と言うと、騎士は「しつこいな!」みたいに、持っていた手袋で僕の頬を叩いて去っていく ・・・ 僕らは呆然と彼の後ろ姿を追う。
というところまでは、昨日のストーリーと同じ。
しかし、監督から「叩かれたら、あなたもその地図で叩き返していいよ」 と、応酬していいとの許可をもらったので、2回目には叩き返してやった!
監督は「よし、じゃ、二人のアップで叩き合うところを・・・」
騎士が手袋、僕は地図でお互いの頬を叩き合う ・・・
監督 「いいねー、今度はもっと派手にやろう! もっと大きいアクションを入れていいから、何回も続けて!」
相手はこの大男、イギリスから来た俳優さん ・・・ ご覧のような身長差(190cmはあっただろうか?) ・・・ 頬を叩くったってな、地図を持った手を伸ばしてやっと届く高さだ!
「大きなアクションを入れて」 となると、彼に叩かれたあと、すこしよろけて見せて、自分が叩く時はジャンプして思いっきり叩くというアクションを繰り返した ・・・ (輪島功一のカエル飛びみたいな?)
それが結構ウケて、監督から 「OK! Good!」 の言葉をもらった、スタッフ一同、満足の表情に僕もひと安心 ・・・ 共演の女子たちも「とても面白いシーンだった」と言ってくれた。
終わったあとは、お互いに 「ゴメンネ、大丈夫ですか?」と、いたわりあい、友情のようなものが芽生えるのであります・・・。
女子たちとも一緒に記念写真を撮って、僕ら3名はお役御免となった ・・・ 雨も降っているし、外は寒いので着替えたあと3名で帰ることにする。
日本女子2名ともゲント在住で、ブリュッセルまでは同じ電車乗り継ぎなので、そこで3名だけの打ち上げをすることになった。
ギャルリー(Galeries Royales Saint-Hubert)
イースター前のショコラ屋さん(CORNE PORT-ROYAL)
ノイハウス
ブリュッセルの食い倒れ横丁、イロ・サクレ地区 ・・・ この地区 「食い倒れ」 というより 「おもしろ呼び込み」 の方が有名なんじゃないか?
レストランのウエーターが、道を歩く人の顔を見て、その人の国の言葉で呼び込みをする ・・・ いったい何ヶ国語を駆使しているのだろう? ・・・ 川島永嗣どころじゃないぞ!
日本人の顔を見ると 「こんにちは、おいしいよ」 「ちょっと待って、これ見て」と看板を見せる 「ナカムラさん」 「あけましておめでとうござです」
あとは忘れた! ・・・ ボッタクリがあるということでも知られてしまっているが、強引に腕を取られて引っ張り込まれることはないので、そういうことを楽しむためなら、なかなか楽しい通りである。
「打ち上げ」の場所に選んだのが、その食い倒れ横丁から少し脇にそれたところにある Delirium Café、 置いてあるビールの種類の豊富さでギネスブックに載っているくらいだから、超有名店であり、観光客でごった返している ・・・ カウンターに行って注文し、ビールを手にしてキャッシュを払って席に着くスタイル。
慣れないとなかなか注文もできないという、厳しいところもある。
「カステールビールをよろしく!」
PV出演したので、カステールビールの株主になった気分で飲む!
ちなみに、この Delirium Café では地上階は樽生専門で、生ビールしか買えない ・・・ なので地下のカウンターで瓶ビール2,500種類の中から選んで注文することができる仕組みになっている ・・・ 日本人の場合(多分)なかなかその銘柄を発音しても通じない(店内騒々しい)ので、メニューからこれぞと思うのがあれば紙にメモして渡したほうが手っ取り早いと思う、もちろん声に出してから渡したほうが、気分的には良い。
天井に貼られたビールのトレーの数々・・・
カウンターの天井にはグラスが ズラーーっと ・・・
女子ふたりは Delirium Café 初めて入ったので、見学がてら地下も地上も一通り歩いてもらった ・・・ 「ビール王国ベルギー」 の、ひとつの観光名所だから。
普段の市庁舎。
普段のグランプラス。
お腹も空いたので、グランプラスの、あの奥の方の角の道に入ったところにある中東レストラン街に入る。
HELLAS というトルコ料理(ファーストフード)店、ケバフの削ぎ落とし肉と、サラダ、フリッツの盛り合わせ ・・・ 二人でシェアして、ちょうどいいくらいの量。
ピルスビールを注文したら、お店ブランドのラベルだった(安物ビールの味だったが)
いやー、今日も長い一日だった!
PV初体験の女子ふたりも 「ご一緒できて良かったです、とてもいい経験になりました」 と大満足で2日間を終えることができた。
この Kasteelbier のプロモーション・ビデオは4月からベルギーのTVで流れることになるそうだ ・・・ そして、映画館でも映画が始まる前のコマーシャル時間に流れるとのこと ・・・ 「おぉ!あれはYukiじゃないか!」 と、僕の知り合いのベルギー人たちが気づいてくれるかどうか、楽しみだ!
日本の皆さんには、おそらくカステールビールのWebサイトでお楽しみいただけると思うので、その節には見て笑ってやってくださいな。
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