観光をするとき、天気がいいに越したことはないが、土曜日は雨。
スイス在住の姪っ子から「欧州各地を旅して回っている友人がいるんだけど、ブリュッセルでは案内してもらえないかねぇ」 なんて頼まれて ・・・ 可愛い女の子を想像していたわけではないが、OKしていた(男子と分かりつつ)ので、雨の中、リールの遊歩道を駅まで歩き、ブリュッセルへと向かう。
ブリュッセル南駅(フランス語でGare de Bruxelles- Midi と言い、オランダ語でBrusel-Zuidと言う、ややこしいところなのだ、ブリュッセルは! ・・・ そこに住んでいる日本人はブリュッセルのことをブラッセルと呼ぶし ・・・ わけわからん)
オランダ語(北部)と、フランス語(南部)が共存するベルギーで首都ブリュッセルは両方を併記するのでややこしくなる ・・・ 一般的に、ブリュッセルはフランス語が優勢であることが分かってきた。
そんなことをブツブツ考えながら、パリからのタリス到着ホームで待っていると、定刻12:47に姿を現した薄汚れたタリス。
到着と同時に先頭車両の先端部分が、ウィ~ィ~ン と、開いて連結機構が見えてきた ・・・ 「へぇ~~ 、面白いものを見たー!」 と、ひとり喜んだ。
「到着したら先頭車両の方で待っているから」と約束していたので、しばらくすると日本人の青年が姿を現した・・・FBで紹介されていたので顔写真は見ていたが、写真のとうり、現代風のイケメン野郎だ!
イケメン野郎が悪いわけじゃない、ちょっと悔しいだけだ ・・・ いやいや、でも、いい奴だった、ちゃんと挨拶するし、言葉遣いも正しかった ・・・ イケメンで、とんでもない性格の奴だったら、ホテルまで案内して「急用ができたから帰る」 と言ってやろうと思っていたのだが、その心配はなかった ・・・ 姪っ子が紹介するのだから間違いはないと思っていたけどね。
まずは南駅のメトロ(地下鉄)から北駅近くのRojier駅まで行き、ユースホステルの場所まで案内する ・・・ と、言えば簡単に聞こえるが、実は僕が地下鉄で自分主導でチケットを買い、路線図を見て目的地へ行くというのは初めての体験だったのである。
そのため、事前学習をしていたのだが、ブリュッセルの地下鉄チケットは1回券を買うと2€、10回券を買うと13€と、かなり割引になる ・・・ さらにはこのチケットで、ブリュッセル市内であれば、国鉄電車でもバスでもトラムでも乗れるという万能チケットであることもわかったので、次にも使えるだろうと10回券を買う。
あ、上の写真はユースホステルの10人部屋、1泊20€と言っていたかな? ・・・ 彼はヨーロッパ各地でユースホステル利用で回っているらしい。
地下鉄に乗ったら、案の定、失敗した ・・・ 最初に乗った電車は反対向けの電車で、2駅通過後に降りて引き返した(気づいただけでも、自分はエライと思ったのだが・・・)
彼 ・・・ 彼の名前はYuyaだった(忘れないうちに書いておこう!)
Yuya君も、パリでは地下鉄で間違えまくりだったらしい・・・そうだよなぁー、初めての場所では路線図を読むのは難しいよなぁー・・・。
ホステルを出て、傘をさして歩き始めて、最初の見物は教会「église saint Jean Baptiste au béguinage 聖ジャン・バプテスト・オ・べギナージュ教会」 ・・・ 一番近かったのだ ・・・ 徒歩での観光だから、一筆書きでなぞるように、僕の頭の中には地図が出来上がっていた。
その教会の重厚なドアにあった天使 ・・・ これ、なんか見覚えがあるなぁーと思っていたら、日本でお馴染みの「森永製菓」のマークじゃないですかぁー?
Yuya君に「ベルギー観光は、教会中心に回るから、そのつもりでいてね、何しろキリスト教の国だからね」と、前置きしておいた。
懺悔(ざんげ)したい人はこちら・・・。
美しいステンドグラス。
聖母マリア
教会内部の石柱も重厚で迫力がある。
美しいステンドグラス。
église Sint Katherine 聖カトリーヌ教会
聖カトリーヌ教会 、後ろ姿 ・・・ この教会は大掛かりな修復工事中で、内部には入れなかった ・・・ 内部には「黒い聖母子像」があることで知られている。
王立モネ劇場
ベルギー名物、「ワッフルを食べたい!」と、Yuya君が言うので、僕も珍しく甘いものを食べた・・・一番シンプルな粉砂糖かけ、Yuya君は、その次にシンプルなチョコレートかけ ・・・ ほっかほか、もっちもちのワッフルはうまい!
「世界一美しい広場」グランプラスが目の前に開けてきたときは「うわぁ~、すごい!」 と、感動したYuya君 ・・・
しばし、中央付近でぐるぐる全方位を見回したあと、ワッフルのあとでスーパーで買っておいた缶ビールを開けて、市庁舎の下で雨宿りをしながらベルギービールを味わう ・・・ Yuya君はクリークビールを買っていた ・・・ 初ベルギービールの味は 「おいしい! ビールとは思えない!」 ・・・そりゃそうだ、ビールと言われないで飲んだら、炭酸入りの甘いジュースにしか感じないはずだ。
Jeanneke-Pis 小便少女のあるところ ・・・ 女の子がしゃがんで、こちらに向かっておしっこをしている像だが、高い位置にあるので、下から見上げると、こちらのほうが恥ずかしくなる ・・・ が、せっかく来たんだから写真に撮っておこうと、Yuya君頑張った!
その小便少女の向かい側にあるのが有名な「デリリウムカフェ」
Delirium cafe デリリウムカフェ・ブリュッセル ・・・ ここは博物館か!と思うほど、ビールのトレーが天井に貼り付けられている。
トレーだけじゃなく、グラスやカップも下げられている!
それにしても、席が空く間もないほど、客が入り、座ってはビールを飲み、座れない人はそのまま出ていく ・・・ 座れなくても店の中を見て「これが、その有名なカフェか!」 と、納得して帰るのだと思う。
ビール貯蔵室を少しだけ、覗き込む窓が開いている。
僕らはとりあえず、店名でもあるデリリウムのゴールドとブラウンをとって、味見をしながら飲む ・・・ Yuya君は「日本で黒ビールは苦手なんだけど、これは飲みやすくて美味しい!」 と、ますますベルギービールの魅力にとりつかれていく。
店内は、いたるところにビールの展示が有り ・・・ 何しろこの店は2,000種類以上の世界のビールを提供している店として、2004年にギネスブックに載ったという、世界有数の店なのである。
いやー、しかし、店内はものすごい活気で、音楽も音量高く、大声の持ち主でなければ、なかなか会話ができないというストレスもあり、長時間居られるものではない。
ずらかろうぜ!
がっかりしないでね、これが小便小僧だよ!
こんな衣装を着ていた。
この綺麗な天井とステンドグラスは、Notre Dame de la Chapelle ノートルダム・ド・ラ・シャペル教会。
主祭壇の隣の祭壇はガラス張りの部屋になっていて、そこでは何やら儀式が行われていた。
この教会は、有名な画家、ブリューゲルが埋葬されていることで知られている。(この日ずっと雨模様だったので、外観写真を撮っていない)
Notre Dame du Sablon ノートルダム・デュ・サブロン教会 ・・・ 前の教会から、それほど離れていないところにある。
この教会、外観も綺麗だが、内部のステンドグラスは見ものである。
ガラスというガラスが全てステンドグラスで、その面積も大きい!
この教会の歴史を語ると、小舟に乗った聖母子像と、庶民の夫婦の物語になる ・・・ そんな物語をここで書くわけにもいかないから、興味のある方は自分で調べておくれ!
その美しさに、ため息が漏れっぱなしです。
パイプオルガンも美しいデザイン!
ロワイヤル広場に面してあるのは、Saint-Jacques-sur-Coudenberg 聖ヤコブ教会、普通の教会とは違う建築様式だ。
ロワイヤル広場の近くにある楽器博物館(Musée des instruments de musique)は建物の造りがアールヌーヴォー建築ということで、周りとは一線を画する美しさである。
このあたりは王立美術館や王立図書館も隣接してあり、「芸術の丘」と呼ばれている。
芸術の丘からグランプラスにある市庁舎の塔を眺めると、天気や時間帯によってはかなり美しく見えたりするが、今回はあいにくの曇り空 ・・・ 残念。
芸術の丘を駆け下りてきて、グランプラス近くにあるフリッツ屋で、トイレ休憩のついでに「ベルギー・フリッツ体験」。
そしてまた、ベルギービール体験!・・・ シメイ・ブルー (Blauwe Chimay) ヒューガルデン白(Hoegaarden)
だいぶ駆け足でブリュッセルを回り、この時夕方の6時前 ・・・ だんだんベルギービールに引き込まれていったYuya君に 「そうだ! アントワープへ行こう! アントワープには面白いカフェがあるぞ!」 と、言うと、「え、アントワープまで行けるんですか? それならホステルに戻ってビデオカメラを取ってきます」 ・・・ 思わぬ展開にワクワクしだしたYuya君 ・・・ 実は僕がブリュッセルの庶民的カフェを知らないだけなのだが ・・・
と、言うのも、さっきのデリリウムカフェが、あまりにも観光客ごった返しすぎて、逆に言えば本当のベルギーのカフェではない ・・・ と思ったので、別の角度から見て欲しかったからである。
ささ、善は急げ!(善なのか?)
と、駆け足でホステルへ戻る途中に、こんなものを売っている出店があった ・・・ 本物のベルギービールグラスに、そのグラスに合ったビールの色と泡のついたロウソク ・・・ ロウソクだよ、これ!
Yuya君が若者だから、僕も結構、早足で歩いて回ったブリュッセル ・・・ 雨だったこともあり、のんびり町並みを楽しみながらということでもなかったのでね ・・・
「Yuyaは明日もブリュセル泊だし、明日は今日より天気がいいはずだから、ひとりで回ってみてね」 と、いうことで北駅からアントワープへ向かった。
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