日曜日、katrienと自転車でサイクリングの行き先に決めたのは「風車まつり」開催中の(アントワープ方面への)隣町ブッハウト(Boechout)、電車の駅で言うとLierからAntwerpenへ向かう時の、最初の駅のある町である。
距離にして約10km、サイクリングで30分ほどで到着する。
ブッハウトの白い塔の風車、「Den Steenen Molen」
道の途中、民家にダリア畑があった!見頃です、見事です!
会場に着くと、いろんなお楽しみが用意されている。
馬車体験。
普段はなかなか入れない風車の塔の中に入る。
一番下の広い部屋では、子供向けに風車漫談(多分)をして子供たちと親を笑わせていた。
左上に見える木製の階段で次の階に上がる。
2階には古い道具がたくさん置かれていた。
これは何に使う道具だろう?不明。
女性の隣にあるのは、上の階で製粉された粉が袋に入っていく所。
古い計量機。
2階部分の塔の外に出ると、ちょうど、羽根に布のセイルを張る作業をしていた。
作業の途中、係員は階下の広場にいる母親に手を振っている女の子を見つけると、羽根に乗せてくれるサービスをした。
「みんなで楽しもう!」という精神が素晴らしい。
この係員の男が、僕にいろいろ説明をするので、僕がちょっと困った(理解できない)顔をすると、「英語がいいですか?フランス語がいいですか?」と聞くので、僕は「いいえ、日本語でお願いします」と答えると、
「いや、僕は日本語は出来ないよ・・・」と言いつつ、英語で説明を続けた・・・「この風車は最初に1782年に出来て・・・紆余曲折(壊れたり修復したり)風速○○メートル以下ならセイルを張るが、それ以上はセイルを張らない格子状の骨組みだけでも勢いよく回る。・・・それは馬力にして35馬力、1時間に250kgの穀物を製粉する事が出来る・・・、やろうと思えば電気を起こすこと(発電)だって出来るんだよ・・・・」
うわぁーー、熱心だぁー、僕が日本人だと知ったので、売り込みに熱が入っているようだ!
上記の説明は、僕は聞き流していただけでメモを取ったりしてないので正確ではありません(もちろん!)
風車の2階部分から見たまつり会場。
3階部分にある「製粉機」
この日は小麦を挽いていたか、この穴の下に石臼があって、ゴロゴロと音を立てて回っている・・・そこに、カッタカッタと振動を加えて、少しづつ小麦が落ちていくようになっている。
このシステムで製粉出来る穀物のいろいろ。
ここでも熱心に写真を撮っていると、先ほどの係り員の男が来て「あなた、こっちに来なさい、いいものを見せてあげるよ!」と4階に上がり、さらに「立ち入り禁止」である最上階、の風車の羽根の軸がある部屋まで案内してくれた。
他のベルギー人たちに、「この方は日本から来たカメラマンだからね、上の方から写真を撮ってもらうために、特別に上げるよ!」と、説明してからだった。
「お~~、親切にそこまでしなくてもいいのにぃー」
と、思いつつ大喜びして付いていった僕なのだった。
ほら、これが一般の人は見る事が出来ない、風車の羽根の軸の内部構造だよ!
ものすごい力(トルク)で回っているので、安全柵などのないこの部屋は非常に危険な部屋である。係りの男はその辺も気を付けて説明してくれた・・・あの歯車に足首でも挟まれたら、グリグリと簡単に骨が砕かれてしまうだろう。
そして羽根の付け根の隙間から見たまつり会場の風景。
いかに高所か分かるね!
「この窓から頭を出さないでね、羽根でちょん切られるよ」
とも言われた。
羽根の軸の横回転を、縦回転に変える木製の歯車。
「横回転の歯車は大きくて、縦回転の歯車は小さい、これを1mmも狂わずに正確にかみ合わせなければならないので、非常に難しい・・・これをどうやって作ったか私にはミステリーだ」と説明した。
縦軸回転に変換した軸からさらに、隣の軸に伝達して製粉機の臼を回す。
さらには、穀物材料の揚げ降ろしを、その回転の動力でエレベーター式に利用している・・・
うーーーん、昔の人たちの英知はすごかったんだ!
エレクトロニクスじゃない、構造が目で見えるから、その仕掛けに多いに興味をそそられる、素晴らしい風車のシステムを見せていただきました・・・
電気を全く使わないし、馬のように糞もしない、素晴らしい動力!
(今は照明や防火装置のため電気を入れている)
本当にありがとう、係の男の人。
僕が日本に、どれだけこの風車の素晴らしさを伝える事が出来るのか分からないが、一部の人たちには分かってもらえると思うよ!
ちなみにこの風車のWEBサイトを紹介しておこう。
オランダ語だけど、写真もたくさんあり、少しは理解できると思う。
いやぁ~~、すばらしいモーレン(Molen=風車)に乾杯!
まつり会場でMolenbier(モーレンビール=風車ビール)が飲めた(2€)
ピルス、美味しかったぁ!
会場で猛禽類の鳥たちも展示されていた(本物)
鷹庄みたいな人もいて、やはり昔の文化の紹介をしていたのだと思う。
風車に張ったセイルの模様が、日本の奴凧のようだったのには笑ってしまったが、日本とは関係ないと思う。
広場では子供対象の「ロバ騎乗体験コーナー」もあった!
おしゃぶりをしたこんな小さい子まで、ひとりで乗せる。
なぜかアフリカ民族コーナーがあり、虫の幼虫を炒ったものの試食をさせていたぁ!
お姉さんに勧められるままに受け取ってしまったぁ!
ビールばかり飲んでないで、たまには食事もしないとね・・・
チョウチョの幼虫のようなんだけど、まぁ苦みやエグミもなく、食感もガリガリする事もなく、「美味しい味」とは言えないが、・・・これがカルシウムやビタミン豊富でぇー、とか言われたら、もっと食べたくなるくらいの味でしたね。
アフリカのお姉さんには「へール・レカル=とてもおいしい!」と言っておいた・・・(お土産を持たされなくて良かった)
ま、しかし、このあと、お口直しに、またモーレン・ビールを飲んだ!
楽しい催しが盛りだくさん!
初めて見る「羊の毛刈り」
通常5-6月には終わるが、この祭りの実演用のために残されていた羊たちであった。
素人には出来ないらしいが(もちろん)、達人にかかると、ヒツジ君もおとなしくしているもんなんだねー。
達人技は、毛皮のコートをん脱がせるように、きれいにまとまった形で刈り取るのだ!・・・・スゴイ!
この夏は冷夏で良かったねぇ、君たち。
今はちょっと寒いか?
みんな、思い思い楽しんでます!
子供たちのための音楽コーナー(ライブ)もあり、昔遊びの、藁(わら)を利用したかごや人形作りのおばあちゃんたちもいた・・・(写真撮るのを忘れてしまった!)
村のまつり
楽しかったねぇー。
田園風景の中、別ルートのサイクリング道路から帰る。
トウモロコシも収穫の時期か。
今日も長くなったか・・・
動画でもお楽しみください。
田舎のまつり、たのしいですねぇー、
去年は4姉妹珍道中で、偶然出くわした風車まつりもあったよ!
風車の内部構造については「風車のある町へ・・・MOL」の記事にもあります。
0 件のコメント:
コメントを投稿