テニスでベルギー女子のトップ、キリステン・フリプケンス(Kirsten Flipkens)が、先ほどウインブルドンの準々決勝で、元王者でランキング8位のペトラ・クヴィトバ(Petra Kvitova)に逆転勝ちでセミファイナル進出を決めた!
ウインブルドン序盤では、あのR・ナダルを1回戦で沈めて、世界に衝撃を与えた135位のダルシスはベルギーのリエージュの選手だった!(次戦は棄権したが)
ちょと前には、ジュスティーヌ・エナン、キム・クライシュテルスというトッププレーヤーを同時に輩出している小国ベルギーである。
「ベルギーには何かあるに違いない!」 と、思う人もいるだろう。
その「何か」をお見せしましょう!
僕が所属するテニスクラブ ‘t SAS 平日の昼間は時間にゆとりのあるオジさんオバさん、オジイさんオバアさんが、木製ラケット時代からのプレースタイルでテニスを楽しんでいる ・・・ 僕も時々、その仲間に加わっているのだが ・・・ それはあくまでも仮の姿で ・・・
水曜日の午後(学校が半日)、土・日の週末は小中学生のテニススクールに変貌する!
Momoもびっくり!
今は夏休みで「テニス・キャンプ」と銘打って、1週間も、午前、午後と練習に明け暮れる毎日が続く・・・
屋外クレーコートが9面あるが ・・・
全て貸切り!
もちろん、みんながプロを目指しているわけではない ・・・ 「運動音痴の子にも運動させなければ」と参加させられているような子もいる。
子供の可能性を発見するために、小さい時からテニススクールの門をたたく親御さんもいる ・・・ 可能性のある子はプロのレッスンコーチに付いて、本格的トレーニングを始める ・・・ 元プロテニスプレーヤーのコーチは、徹底してトッププレーヤーになれるよう指導していくのだ!
まさに「テニス虎の穴」 ・・・ まだ、プロ選手は育っていないが、近い将来、世界に羽ばたく選手が育つ可能性は十分にある。
驚くべきは、ここだけがそういうシステムというわけではない ・・・ ほとんどのクラブにはレッスンコーチがいて、テニススクールを開いているのである。
国の人口1千万あまりの小国ベルギーは、オランダ語圏のフランデレン地域と、フランス語圏のワロン地域に別れる連邦制であり、僕の住むフランデレン地域にはブラームステニス協会(Vlaamse Tennisvereniging)があり、人口612万人ほどのこの地域に、487テニスクラブがあり、会員が15万人もいるということである。
例えば、僕の住むリール市は人口3万4千人だが、僕が自転車で20分以内で行けるところにテニスクラブが5つもある。
さらには、テニス協会のWEBサイトを利用して、会員は余すことなく登録され、公式戦に出場すると、その結果はすべて記録され、勝てばポイントを獲得でき、クラスメントやランキングに反映される ・・・ ま、これを詳しく解説すると大変なことになるが、ジュニアの選手たちも同じシステムに組み込まれているので ・・・ 自分の実力が即時に反映される。
大会に出場して、試合が終わり本部に報告したら、その場でWEBサイトに反映され、会員なら誰でも見ることが出来るようになっている 「誰がどこで、誰に、どんな成績で勝った・負けた」 と、次の試合はいつで、誰と対戦するか、その相手の過去の成績もすべて見ることができる。
毎週のように自分のレベルに合った大会が、5ヶ所くらいのクラブで行われているので、出たければ毎週、プロのサーキットのように出られる。
5ポイントしかなくても、(上限)60ポイント大会に出るのは自由である ・・・ そこで勝てば次年度はクラスメントがジャンプアップすることになる。
伸びたい人は、どんどん伸ばすことができるシステムが整っているのだ。
日本のように小学生は小学生大会、中学生は中学生大会という、そんな壁がない!
一般の大会に13歳が出て勝ってしまう試合もよく見られる ・・・ しかもそれが、お互いに真剣勝負だから面白い!
テニス愛好者には、誠にもって素晴らしいシステムを築き上げているベルギーのテニス協会だ(多分ワロン地方にも同じシステムがあると思う)
と、まぁ、今日は思い切ってテニスのことだけ書いてみました。
「祝! フリプケンス選手、セミファイナル進出!」
2 件のコメント:
私もフィリプキンスの試合見てました。小さい選手だけど無理して強打することなく確実なテニスをし、チャンスをものにするというテニスですよね。キム引退後の期待の星です。
うちのクラブも夏休み中は子供たちにコートとられちゃいます。なので私たちおばさんは子供たちがランチを食べ休憩する12-14時にコートを使ってプレイします。うちのクラブから将来のスター選手が出ることを期待してコート、譲ります。
Toshiko
Toshikoさん、ベルギーのテニス環境は素晴らしいですよね!
フリプケンスはバックハンドがほとんどスライスですが、時々見せるバックハンドの両手打ちでの強打をもうちょっと鍛えれば、まだまだ伸びると思っています。
性格もいいのでキムのファンを引き継いだ感がありますね。
楽しみです!
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