21.4.12

愛すべき車たち

「愛すべき車たち」タイトルのことは後で書くとして・・・

日本の、とある旅番組制作会社から出演のオファーがあった(あくまでも候補として挙がっていると)

ありきたりの欧州旅行では物足りない「旅好き」のために、もっとディープな街(リール)の紹介をして欲しいのだという・・・

ガイドブックに載っていない、旅行会社でも紹介できない、街の老舗やお気に入りスポットなど・・・

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はて、リール市にそんなのがあるのか?

あるんだろうけど、僕はそんなの知らないよ!

ありきたりの旅行で満足できない方に、僕がおすすめするのは「時間を贅沢に浪費すること」ですかね。

別に、お金は使わなくていいんだよ。

例えばこんな門をくぐって、街の喧騒から逃げること。

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世界遺産に登録されている「ベギン会修道院」の敷地内だけど、ベルギー各地にある、入場可能な修道院の中でリールの修道院のいいところは「観光客が少ない」こと。

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静かに、ゆったり、時間を浪費して歩けば、見えないものが見えて、聞こえないものが聞こえてくる ・・・ ほら、市庁舎の時報を告げる予鈴のカリヨンの音・・・

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聖グマルス教会の重厚な鐘の音・・・、ジンメルの塔のからくり時計が叩く鐘の音。

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敷地内の小道のすべてに敷き詰められた石が、羊の群れに見えてくる・・・リールの人はこれをスカープ・コップン(羊の頭)と呼んでいる。

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両手を広げれば、両側の壁を触ることが出来る「シャツの袖」と言われる小道。

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敷地内にある、聖マルガレータ教会は結婚式と葬式の時だけ鐘が鳴る。

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現在は修道女は住んでいない ・・・ 一般人が住んでいる修道院だが、静けさを好む人々が住んでいるようで、いつ来ても静かな場所だ・・・ 時々、市のイベント会場になったりするが・・・

 

「愛すべき車たち」

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修道院から出てきて、もう少し歩こうと思ったが、目の前の駐車場で「愛すべき車たち」に出会ったので、足止めを食う。

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こんな車たちが生息しているとは驚きだ!

リール市には、時としてこんな車が集まったりするのもおもしろい・・・HONDAモンキーが20台くらい集まってみたり、初代フォルクスワーゲンのミーティングがあったり・・・

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ベルギーには、こんなオールドカー・マニアが結構いるとみえる。

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この車なんぞ、日本でも見た覚えのある格好だが・・・、そうだ昔のマツダ・キャロル360だ! ・・・もちろんマツダではないと思うが、キャロルのお手本となったデザインかもしれない。

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この車はまさにHONDA・S800だ!

左ハンドルのS800、ベルギーで健在なり!

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なんと、BMWのエンブレムを付けたコンパクトカー!

三輪車だぞ! BMWでもこんな車を作っていたのかぁー!

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エコカーレースにでも出てきそうな、軽量コンパクトスポーツ。

オーナーたちも、お互いの車の写真を撮り合ったり、談笑して楽しそう、道行く人が足を止めて眺めたり、写真を撮ったりするのも、したり顔で嬉しそうなのである。

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しかし、まぁ、みんなピッカピカに磨いてから来るんだねぇ、当然だけど ・・・ よくここまで辿りつけたなぁー、というような車たちであるが ・・・ 、走る姿、エンジン音も聞いてみたいものである。

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各車、このミーティングの看板を付けているようだった(丸いもの)

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はぁ、オールド・コンパクトカーで目の保養をさせてもらって、再び町を歩くと、街の風景が色あせてしまった。

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リストア完了したばかりで、ピカピカの時計台の文字盤。

花の季節のベルギーとはいえ、最高気温が12-3度では「春の陽気」とは言えませんなー

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