メッヘレン観光をするなら電車でメッヘレン・ネッケルスプール駅(Mechelen-Nekkerspoel)で、下車したら便利である。しかしこの駅には改札も発券窓口もなく、そのままホームへ上がり、電車に乗る。スプールとはホームの事である。乗車券は車内で乗務員が検札に来たら買う(来なかったらラッキー?)。
上の写真がその駅前広場。銅像の後ろの建物は駅舎ではなく、その後ろにホームの入り口があり「適当な電車に乗ってください」と言う感じだ。
その広場から市内に向かうと川があり、橋を渡る。これは運河ではなく、川の様だ。この川から支流を作って市内を流れる運河がある。昔、車のない時代には、陸路より運河の方がはるかに便利だったと言う事が分かる。
フランダース地方は広大な平原で、川も流れが穏やかだから、扱いやすかったはずだ。それで運河網も発達し、内陸部でも港が発展し、カモメもやってくる?。
その橋を渡るとすぐに、フロートマルクトの目印である、聖ロンバウツ大聖堂の塔が見えるから、その塔へ向かって進めば間違いない。
が、その途中にぜひ見ておきたい名所があるのだが、普通に歩いていると絶対見落としてしまう場所。それがマルガレータの宮殿だ。
3番目の写真が、それだが、何しろ塔を目指しているし、周りにも大きな教会があるから、それに目を奪われて、つい通り過ぎてしまい「あれっ?」と、思って何度も引き返してやっと見つけるのがこの宮殿だ(僕がそうだった)。
大きな建物に緑色のドアがあり、人が一人通れるだけの開口部が開いているだけで、建物には一切看板らしきものはない。なんだか、人の家を覗いちゃいけないみたいな感覚で見過ごしてしまうんだよね。
「どうぞ、みなさんいらっしゃい、ここが観光名所の宮殿ですよ!」と言う、オープンさは全くなく、よく覗きこんでみたら、中庭が広くて、きれいな緑が管理されている。「御用の方はどうぞ」という程度だ。
この宮殿(paleis van Margareta)は、16世紀の初めメッヘレンが、オランダとベルギーがネーデルラントと言うひとつの国だった時の首都で、ヨーロッパの中心として栄えたころの、政治を司っていた女帝マルガレータの宮殿なのだ。
とはいえ、今は裁判所になっているので、敷地内には一般人も足を踏み入れる事が出来る。観光客がゾロゾロと言うのは見た事がないが・・・。
500年も前の建物で、今現在もIT設備を備えて(多分)活躍できる建物の価値とは、想像を絶するものがある。
日本のように30年50年で耐用年数が来ているから建て替えましょう、なんて安易な事ではないね。
こうしてみるとヨーロッパでは、昔の投資が今でも生きていて、現代の人も恩恵を受けていると言えるのではないか。
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