週末は予報通り絶好の行楽日和。
そしてテニスファンには絶好のテニス日和となった。ベルギーテニスファンには、TVでフェドカップ（国別対抗女子団体）のベルギー対エストニアの対戦を生中継していて、キムとエナン、ウィックマイヤー（ベルギー代表）を一堂に見られる絶好の機会だった。
そんなTV中継を流しているクラブカフェの外では、待望のサマーシーズンを楽しむテニスファンでいっぱいだった。
こちらは僕らの所属するテニスクラブ「’ｔ SAS」
ジュニアレッスン花盛りといった感じで１０面あるうちの４面を使っている。ジュニアレッスンのある時は送迎の父母らもいるからコートの外もにぎやかだ。
さて、僕がやってきたのは別の町のテニスクラブ、昨日（土）はここ（アウエー）で団体戦を戦う事になっていた。団体戦なのでチームメイトの応援もあり、ゲームをしていても気合が入り楽しい。
ベルギーテニス界はやはり、オランダ語圏（フランダース）とフランス語圏（ワロン）に別れていて、もちろん僕らはオランダ語圏で「VTV」というテニス協会に加入している。
日本と違い、テニスを楽しむ＝クラブ所属＝協会加入が当たり前となっている。そして、「VTV」では会員の一元管理をしていて、個人個人の公式戦成績をすべてデータベース化してポイントを与えている。
プロテニスのランキングのように、毎週月曜日には最新ランキングに書きかえられる。大会に出た人はそれを見て楽しめるし、次の対戦相手の戦績をすべて見る事が出来、対策を練る事も楽しみだろう。
そんな「VTV」の公式戦のひとつである団体戦「インタークラブ」はひとつのクラブからレベルごとに、いくつかのチームを作ってクラブ代表として送り出す。
僕が出たのはレベル「３５」５人の選手の合計が35ポイントまでのチーム。もちろん相手も同じ条件のチームを作って来る。35ポイントとは、たくさんあるレベルのうち、一番低いレベルである事を明かしておきます。
最初にシングルスに出場した。僕の公式戦シングルスのデビュー戦である。少々緊張して始まり、出だしは1-2とリードされたが、相手をみて僕が負けるような相手ではないと思っていたので、焦らず落ち着いて淡々と自分のプレーができるようにしていると、だんだん相手の弱点が分かってきた。
「前後左右に走らせるとついてこれない」
そのパターンを作ってからは、相手のペースを崩して一方的になり6-2，6-2でストレートで勝ち、チームの勝利一番乗りを果たした。
その後二人目のシングルスも勝ち、2勝したが残りの二人が負け2勝2敗、残るはダブルス2つ。
キャプテンは僕を指名した。・・・すでに勝利のビールを２杯飲んでいた僕であったが「いいですよ」と受けて、キャプテンとペアを組んで挑んだ。地元（相手）応援団も多くなり、一進一退の好ゲームを展開したので熱くなった！
1セット目は2ゲーム先取から挽回されて4-6で落とし、2セット目も後半に追いつかれ逆転され、3本のマッチポイントを握られたが、驚異的にそれをしのぎ、タイブレークにもつれ込み、そこでも接戦をしたが最後は5-7で落としゲームセット！
僕は2セット目から、ふくらはぎのひきつりを感じていたので、無理が利かなくなっていた。勝利に燃えていたキャプテンに申し訳ない。
第2ダブルスもアウエーの緊張からか、わがチームは精彩を欠き敗れてしまった。
結局チーム成績2勝4敗で敗戦となった。残念!
結果をまとめた成績表に、両チームのキャプテンがサインをして「VTV」に提出する。
すべてが終わった後、両チームが同じテーブルで夕食を一緒にする。食事を準備するのは相手チーム（地元）の男たち。ベルギーでお決まりのフリッツ（ポテトフライ）にサラダ、牛肉のビール煮をワンディッシュに盛って、ビールやワインを飲みながらにぎやかに交流する。
わがチームは最初に10€ずつ出し合って、その日の飲み物代や食事代とした。
設備の整ったテニスクラブ、プロテニスのような詳細なランキングシステムと各クラブごとの大会運営で、ベルギー・アマチュアテニス界は面白い！
テニスウェアーも老いも若きも華やかである。
気分は（お金は出る一方の）プロなのである。プレー中もプロのように大声を出して、自分を叱咤する声があちこちから聞こえる。「何やってんだよ！自分（名前）」なんて叫んだりしている。ラケットをフェンスに投げつけるヤツもいる。
ああ、そう、僕はこの日、夜にKatrienに会うまで、完全オランダ語で過ごした。キャプテンはじめチームメイト、僕とシングルスで対戦した相手とも、一緒にビールを飲んでなんとか意思の疎通は出来た。オランダ語学習の場にはもってこいの大会である。
次は5月8日、地元クラブで相手を迎え撃つ！
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