先日、カリヨンの世界一斉演奏があると、告知をしておきながら、後日談を載せていなかった。
あまりにも感動的な一日だったので、チマチマと書いていては時間が足りないと思って、控えていたのである。
とても素晴らしい体験でした! Lier市で一番大きな教会、聖グマルス教会。
この鐘楼の高さは80mあると言う。
(今のうちに書いておきますが、カリヨンの演奏室は、塔の一番上の屋根下部分にある)
この塔には、普段は市の観光局に事前に申し込みをして、ガイドが随行しないと入る事が出来ない。
今回はカリヨン誕生500周年記念演奏として、塔の内部まで一般公開されていた。
塔に上がって行くにはこんな、らせん階段を、ぐるぐる回りながら登らなければならない。
息も絶え絶えになるほど階段を上ると、こんな風景が待っている。
近くにあるKluizekerk(教会)を望む。
いつもの散歩のときは、あの塔を下から見上げているんですけどね、グマルス教会からは見下ろす感じになる。
Lier市旧市街も、なかなかの絶景ですね。旧市街は卵型の濠とグリーンベルトに囲まれ、静かな区域です。
塔の外観からは想像もできないが、内部は木造なんですねぇ。火気厳禁、ハトも入れないように窓と言う窓には金網が張られている。
昔はハトが入れたそうで、ある時、塔内部の掃除をしたら大変な量のハトの糞が出たそうだ。
塔に取り付けられている時計を、中から見る。
その時計を動かしているのが、この仕掛け、大きいですよ!高さが2.5mくらいある。電気を使わず500kgの重りの重力で動いている。 やって来ましたカリヨンのベルのあるホール。 鐘の「べろ」にワイヤーが引かれているのが分かりますね。大きい鐘(8tもある)を叩くのはハンマーのようなもので叩く。
この大きなハンマーのようなものはカリヨン演奏では、足で操作するらしい。 当日のカリヨン奏者 Geert D'hollander(ヒェールト)をカリヨンの鐘の部屋で発見、彼はTV局の取材中だったが、厚かましくも写真撮影をお願いしたら、気さくに応じてくれた。(あとで知ったが彼は、カリヨン界では大変な大物だそうだ)
Antwerpen, Gent, Lier そして Sint-Niklaasの各市の公式カリヨン奏者として活躍し、メッヘレン(Mechelen)の王立カリヨン学校の教師も務めている。
奥様もカリヨン奏者で、ふたりで4本の手によるカリヨン演奏もしているそうで、「そんな演奏も聴いてみたいなぁ」と思わせる。「あなたのCDを買って、ぜひ聴いてみます」と約束もしたので、機会があればそうしたいと思っている。
この頃から、見学者の中に日本人女性とベルギー人男性の夫婦が見えていて、日本語の上手なベルギー人と、オランダ語の上手な日本人と一緒に回る事になり、僕はだいぶ気が楽になった。
なんと、ご夫婦は僕のこのブログの告知を見て訪ねたそうなので、僕にとってもラッキーでした。彼の作曲した世界同時演奏曲の楽譜「Bell Canto」 塔の一番高い所にある演奏室のカリヨンの鍵盤。
すべてがワイヤーで鐘(先の写真の鐘のベロやハンマー)につながっている。ヒェールトさんは、僕たち(僕と日本語夫婦)のために1曲演奏してくれた。いろいろとカリヨンの仕組みの説明もしてくれて、時々TV局の取材クルーから電話が掛かって来て「外から鐘の鳴っている様子を撮りたいからワンコーラスだけ弾いてみて・・・」のリクエストにも「はいよ!」の乗りで応じて3回くらいそれをやった。
僕は夕方のニュース番組を録画しておいたので、その時に取材された映像を見る事が出来た。
ヒェールトさんは休憩をするために、早く外へ出たかったはずだが、僕たちも一緒に塔を降りて行ったので、途中の階にあるカリヨン自動演奏装置(巨大オルゴール?)の説明もしてくれた。
この日、「聖グマルス教会の鐘楼を一般公開」と告知されていたにもかかわらず、僕が入る時に1組のカップルが出て行っただけで、あとはTVの取材クルー3名と、僕たち3名だけで鐘楼とヒェールトさんを独占してしまいました。
塔を出る時、彼の友人が迎えに来ていて、カフェに行く事になり「あなた達も一緒にどうですか?」と、誘ってくれて日本語夫婦は行く事になったが、僕はテニスの練習の約束があったので行く事が出来なかった。・・・残念!
最後に、カリヨン奏者 Geert D'hollander(ヒェールト)の演奏のさわりだけでもお聴きください。至近距離なので鍵盤をたたくガチャガチャ音も入っているが、もちろん塔の外では、これが聴こえるわけではない。
カリヨンの音、ヒェールトさんに興味を持った方は「Geert D'hollander」で検索して彼のCDをお買い求めください。
僕は彼の人柄と演奏のファンになってしまいました。
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